勝負を決めるのは、極め抜いた「一芸」かもしれません。
大混戦のパ・リーグで自身の長所を最大限に活かす選手たちの特集動画『ICHI-GEI パ』がパーソル パ・リーグTV公式YouTubeチャンネルで公開。渾身の一球、異彩を放つバッティングをご紹介します。
※成績は2021年8月26日(木)試合終了時点
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曲がりは自由自在!? 伊藤大海のスライダー
ルーキーながら、ここまで90奪三振、奪三振率9.35の北海道日本ハム・伊藤大海投手。三振の山を築き上げる秘訣はスライダーにありそうです。
状況に応じて変化量の違うスライダーで勝負。ふわっとした軌道で曲がりの小さな球があれば、逆に大きく変化する球も。ストライクゾーンを突くと見せかけて、鋭くボールゾーンへ逃げていく球には打者もお手上げです。多彩なスライダーという“一芸”を操って、「北のエース」へ急成長中!
吉田正尚のブレないフルスイング
好調オリックス打線の原動力である吉田正尚選手。体幹が強いってこういうことか……と見入ってしまう、体の軸がブレないフルスイングがかっこいいですよね。
昨シーズン首位打者に輝いたことからもわかるように、ミートさせる技術は折り紙付き。そこにパワフルなスイングが加わったら、もう向かうところ敵なし。自身の胸元の高さの球でも狙いすましたかのようにとらえると、京セラドームのライトスタンド、それも上段へ。楽天・田中将大投手との対戦でも確信を持ったように振り抜いて、なんと逆方向へスタンドインさせました。
真芯でとらえる技術に、どこまでも飛ばす力強さ。その合わせ技が吉田正選手のフルスイングという“一芸”を成立させています。
クイックから飛び出す剛速球 平良海馬のストレート
今シーズンは抑えを任され、39試合連続無失点のNPB新記録を樹立した埼玉西武・平良海馬投手。身長173cmと野球選手のなかでは決して背が高いほうではありませんが、力強いストレートは一芸というほかありません。
打者からすれば最終回のわずかなチャンスで攻略しなければならないのに、クイックモーションから最速160km/hの剛速球が投げ込まれたら、なかなか手は出せません。ぐっと伸びてくる軌道は見ていて爽快、美しさも感じませんか?
ストレートを生かすべく、カットボールやチェンジアップといった変化球やコントロールにも磨きをかけている平良投手。向上心とクレバーな投球でますます“一芸”が輝きます。
角中勝也の「変態打ち」はバットコントロールのたまもの
千葉ロッテ・角中勝也選手の一芸は、“その球を振るの? しかもヒットにしちゃうの!?”と見るものを驚かせるバッティング。尊敬の念を込めて「変態打ち」と名付けられています。
腰を低く落とした構えからすくい上げるようにスイングすると、打球は野手の追いつかないフェアゾーンへポトリ。また、地面すれすれの明らかなボール球でも器用に対応するのが角中選手。体を縮めながら振り抜くと、打球は絶妙なバウンドで守る野手を戸惑わせ、セーフをもぎ取りました。
一見すれば運を味方につけたような当たりにも見えますが、これはどんな球でもとらえることができ、バットコントロールに長けている証拠。角中選手の打撃技術は唯一無二といえそうです。
ストンと消える 松井裕樹のスライダー
楽天・松井裕樹投手といえばスライダー。高校時代からこのスライダーでばったばったと打者を斬ってきましたが、プロ入り後もそれは変わりません。ストンと消えるように落ちるスライダーでプロの世界でもアウトを積み重ね、最終回のしびれる場面において強い武器となっています。
今季もここまでリーグ2位の24セーブ、防御率0.63、スライダーの被打率は.115とすばらしい成績を残している松井投手。残念ながら負傷により登録抹消となってしまいましたが、スライダーを駆使した投球を楽しみに、一日も早い復帰を待ちたいところ。
もはや説明不要 柳田悠岐の異次元フルスイング
福岡ソフトバンク・柳田悠岐選手の一芸はもちろんフルスイング。かち上げるよう振ったバットから生まれる滞空時間の長いホームランや、打ち損じたかと思わせてスタンドインさせてしまうパワフルな打撃は、野球好きならわくわくしますよね。
リーチの長さ、見てわかるほどのスイングスピード、打球速度も速く、どこまでも飛んでいく飛距離。思い返せば6年前には横浜スタジアムのバックスクリーンを破壊したこともありました。パワーにパワーがかけ合わさったフルスイングで、自身初のホームラン王を視野に入れます。
文・菊地綾子
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