現役最多本塁打、NPB通算2000投球回…… パ・リーグ各球団の最年長選手

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埼玉西武ライオンズ・中村剛也選手、福岡ソフトバンクホークス・和田毅投手【写真:球団提供】
埼玉西武ライオンズ・中村剛也選手、福岡ソフトバンクホークス・和田毅投手【写真:球団提供】

 埼玉西武では栗山巧選手、中村剛也選手の最年長コンビがチームを支える活躍を見せている。今季、各球団の最年長選手はどのような成績を残したのか。若手に負けじと奮闘する、パ・リーグのチーム最年長選手を特集する。

宮西尚生(北海道日本ハムファイターズ)

 北海道日本ハムの最年長は、今年で16年目を迎えた38歳の中継ぎ左腕・宮西尚生投手だ。ルーキーイヤーから2021年まで14年連続で50試合登板を記録した鉄腕である。

 左肘手術からの復活を目指した今季、4月9日から6月3日まで18試合連続無失点と好救援を続けていたが、7月17日に2者連続弾、22日にはサヨナラ弾を浴び、翌23日に登録抹消。31試合で防御率2.66、13ホールドの成績だった。

 これまで通算839試合に登板し、393ホールドを記録。前人未到の400ホールド達成はすぐそこだ。

岸孝之(東北楽天ゴールデンイーグルス)

 東北楽天は、今年12月で39歳を迎える岸孝之投手が最年長。今季はNPB史上23人目となる通算2000奪三振(4月16日・福岡ソフトバンク戦)、NPB史上51人目の通算150勝(5月2日・千葉ロッテ戦)の2つの記録を達成した。

 8月11日の試合では9回108球5安打6奪三振の好投で2年ぶりに完封勝利を挙げるなど、20試合で9勝(チームトップ)5敗、防御率3.07の成績を収めた。来季もフル回転し、先発陣の柱となる。

栗山巧・中村剛也(埼玉西武ライオンズ)

 今年40歳を迎えたライオンズの「骨と牙」こと栗山選手と中村選手。

 栗山選手は今季77試合に出場し、打率.217、7本塁打19打点とやや物足りない成績だったが、ここぞの場面での一打はチームに良い流れをもたらした。約3年ぶりに1試合4安打と固め打ちした8月20日の試合では、PayPayドームのフェンスに描かれた福岡銀行のブランドキャラクター「ユーモ」に打球を当て、「ふくぎん賞」として賞金100万円を獲得。また、NPB史上15人目の400二塁打まであと1本に迫っており、来季の達成に期待がかかる。

 中村選手は3・4月に20試合で打率.364、7本塁打、14打点、リーグトップの長打率.727を記録し、2018年8月以来3度目の月間MVPを受賞した。現役選手の中で最も多くの本塁打を放っている中村選手は今季、8月19日の福岡ソフトバンク戦で恩師・土井正博氏を抜く466本目の本塁打を放つと、その後も本塁打を積み重ね、歴代12位の通算471本塁打となった。通算500本塁打の大台へ、美しい放物線を描き続ける。

荻野貴司(千葉ロッテマリーンズ)

 千葉ロッテ・荻野貴司選手はプロ14年目の今季、シーズン序盤に右太ももの肉離れで離脱。復帰後の8月は月間打率.303を記録するも、再び軽度の肉離れを負い、50試合で打率.240、1本塁打、19打点、1盗塁にとどまった。

 それでも「パーソル CS パ」ファーストステージ初戦では、初回に先頭打者本塁打でチームを勢いづけると、第3戦では3点ビハインドで迎えた延長10回裏、無死1塁から内野安打を放ち、藤岡裕大選手の同点3ランへとつなげた。頼れるベテランが力を発揮し、来季はリーグ制覇を狙う。

比嘉幹貴(オリックス・バファローズ)

 オリックスの40歳・比嘉幹貴投手は主にワンポイントで起用され、緩急自在の投球でピンチを切り抜けてきた。今季は31試合に登板し、2勝0敗、6ホールド、防御率2.25で3年連続30登板・防御率2点台以下を記録と、抜群の安定感を誇る。

 同じくベテランの守護神・平野佳寿投手と共にブルペン陣の精神的支柱にもなっている。変わらぬ活躍で、強打者たちを打ち取っていきたい。

和田毅(福岡ソフトバンクホークス)

 リーグ最年長の42歳と思えぬ投球を続けるのが、福岡ソフトバンクの和田毅投手だ。日米通算21年目となった今季はローテーションの一角を占め、7年ぶりにシーズン100投球回に到達。21試合に登板し、8勝6敗、防御率3.24の成績を残した。

 5月24日の北海道日本ハム戦ではNPB通算2000投球回を達成。「パーソル CS パ」でも5回2安打無失点と、大一番で落ち着いた投球を披露した。若鷹の手本として投手陣を引っ張っていく。

文・谷島弘紀

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