10月10日にパーソル パ・リーグ公式戦全日程が終了し、今季の個人タイトルが確定した。
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【首位打者賞】
頓宮裕真選手(オリックス)打率.307 初受賞
プロ5年目で初めて規定打席に到達するなど大躍進し、打線をけん引した頓宮裕真選手が自身初のタイトルを獲得した。
首位打者について「自分にとっては一番縁がないタイトルだと思っていましたし、素直にうれしく思います」とコメント。9月下旬に左足の疲労骨折により戦列を離れたが、「一日でも早くケガを治して、もう一度CS、日本シリーズでチームに貢献できるようにがんばりたい」と気合を入れた。
【最多安打者賞】
柳田悠岐選手(福岡ソフトバンク)163安打 3年ぶり2度目
柳田悠岐選手が、146安打を放った2020年以来となる最多安打賞を獲得した。
プロ13年目、主将に就任して2年目の今季は6月28日に通算250本塁打を達成。8月18日には逆方向への豪快弾で通算1500安打に到達した。9年ぶりに全試合出場を果たし、打率.299、22本塁打、85打点、出塁率.378とさすがの成績を残した。
【最多本塁打者賞】
浅村栄斗選手(東北楽天)26本塁打 3年ぶり2度目
ポランコ選手(千葉ロッテ)26本塁打 初受賞
近藤健介選手(福岡ソフトバンク)26本塁打 初受賞
最多本塁打者賞に輝いたのは、浅村栄斗選手、ポランコ選手、近藤健介選手。3選手が同時に受賞するのは2リーグ制以降、両リーグ初のこと。近藤選手が今季最終打席で本塁打を放ち、最後の最後まで熾烈を極めた本塁打王争いだった。
2020年以来の同タイトルを獲得した浅村選手は「シーズン序盤のことを考えると、このタイトルを獲れるとは正直思っていませんでした」と振り返る。「優勝、3割、30本という今シーズンの目標は達成できなかったので、来シーズンはとにかく全試合に出場し、優勝したい」と来年を見据えた。
今季千葉ロッテに加入したポランコ選手は主に4番を務め、チームの得点力向上に寄与。球団では1986年の落合博満氏以来の受賞となった。多くの打撃指標で巨人に在籍していた昨季を上回る活躍を見せ、本塁打を打った後の“パワーポーズ”も広く浸透している。
【最多打点者賞】
近藤健介選手(福岡ソフトバンク)87打点 初受賞
【最高出塁率者賞】
近藤健介選手(福岡ソフトバンク)出塁率.431 3年ぶり3度目
近藤選手は打率であと一歩及ばず、パ・リーグ19年ぶりの三冠王とはならなかったものの、最多本塁打・最多打点・最高出塁率の3タイトルを獲得した。
シーズン序盤こそ不振に苦しんだが、日本生命セ・パ交流戦2023では打率.413で交流戦首位打者に輝き、8月も打率.365、7本塁打、19打点の成績を残すなど夏場に本来の力を発揮。短期決戦のポストシーズンも、ここぞの場面で勝負強さを見せつけてほしい。
【最多盗塁者賞】
小深田大翔選手(東北楽天)36盗塁 初受賞
周東佑京選手(福岡ソフトバンク)36盗塁 3年ぶり2度目
最多盗塁は小深田大翔選手、周東佑京選手が3位・外崎修汰選手に10個差をつけての同時受賞となった。
初受賞の小深田選手は、「盗塁王は今年の目標の一つだったので獲れてうれしいです。争っていたのが実績もある同い年の周東だったので、最後まで獲れるかわかりませんでしたけど、最終的に獲れたことはすごく自信になります。来シーズンは盗塁数もそうですが、チームの勝利につながる盗塁、走塁を多くしていきたいと思います」とコメント。盗塁成功率.857と、周東選手の.837を上回る自己最高の成功率を記録した。
2度目の受賞となった周東選手は、自己最多の114試合に出場。特に9月以降の26試合で12盗塁、9月は打率.360を記録するなど、終盤戦に存在感を示した。この勢いのまま、パーソル CS パでもスピードソルジャーの名を轟かせたい。
関連リンク
・2023年パ・リーグタイトル獲得者一覧【投手部門】
・浅村栄斗の打撃のバロメーターを紐解く
・オリックス優勝の歩みを振り返る
・千葉ロッテが2位でパーソル CS パ進出
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