振り逃げはいつからある? その歴史とプロ野球OBが見る現役選手の“意識の変化”

パ・リーグ インサイト

2025.12.30(火) 08:00

元NPB審判員の坂井遼太郎さん(左)荒木雅博さん(右)©パーソル パ・リーグTV
元NPB審判員の坂井遼太郎さん(左)荒木雅博さん(右)©パーソル パ・リーグTV

 パーソル パ・リーグTV公式YouTubeにて、野球界の常識をアップデートする番組『P's UPDATE』を公開中だ。12月29日(月)配信のテーマは『振り逃げの正体』。中日OBの荒木雅博さん、千葉ロッテコーチの西岡剛さん、元NPB審判員の坂井遼太郎さんをゲストに迎え、「振り逃げ」について深堀りした。

◇ ◇ ◇

 そもそも振り逃げとは、「走者が1塁にいない、または2アウトのときに捕手が第3ストライクと宣告された投球を捕らえなかった場合に、打者は走者となる」というルール。プロ野球でも時々見かけることのあるプレーだ。

 振り逃げの経験はあまりないという荒木さんと西岡さん。荒木さんは「ワンバウンドしたボールを空振りして、ファーストに走っている人はあんまりいなかった」とする一方で、今の選手は走る選手の方が多いと証言。西岡さんもその変化について同意し、「プレーが終わるまで完結する」指導が一因ではないかと推測した。

 坂井さんが調べたところによると、振り逃げの歴史は野球の始まり、19世紀までさかのぼる。1800年代前半の野球が始まった当初にも、「三振のボールを取れなかった場合、走者はアウトにならない」といった振り逃げに近いルールがあったようだ。ただ当時は統一されたルールはなく、ローカルルールが点在していた形。明確なルールとなったのは1845年のことだ。

 その年に現代野球の原型とされる「ニッカーボッカー・ルール」が定められ、その中で三振のボールは捕手が取ったらアウト、というルールが明文化。時代が進むにつれルールは細かく変化し、現在の形となった。今では1000個以上のルールが定められているが、「振り逃げ」に関するルールは長い歴史があることがわかる。

関連LIVE配信

特集
特集
パ・リーグ.com ニュース

振り逃げはいつからある? その歴史とプロ野球OBが見る現役選手の“意識の変化”