劇的な幕切れに歓喜の渦が巻き起こる。サヨナラ勝利の場面は、何度見ても鳥肌が立つものだ。
その大興奮の瞬間は今季も数多く生まれた。今回は、動画「2022年後半戦歓喜のサヨナラ勝ち特集 【Supported by 三和シヤッター】」から印象的なサヨナラシーンをいくつかピックアップして紹介する。
中村剛也・川越誠司が連夜のサヨナラ弾
まずは、8月4日の埼玉西武対オリックスの一戦。埼玉西武は中村剛也選手の2ランで先制するも、直後に追い付かれ同点のまま最終回を迎える。1死走者なしで打席に立った中村選手は、ワゲスパック投手の直球を振り抜き、まさに「おかわり」の一発をたたき込んだ。(0:03~)
さらに翌日は、延長10回裏に川越誠司選手がソロアーチ。球団では20年ぶりとなる、2試合連続のサヨナラ本塁打が生まれた。
チームの連敗を止めた"ヒロミナイト"
4連敗中の千葉ロッテは8月12日の北海道日本ハム戦、茶谷健太選手がプロ初本塁打を放ち、2点の先制に成功した。しかし、中盤に万波中正選手のソロで1点差に迫られると、9回表にも万波選手に適時打を許し、2対2の同点に。それでも9回裏、安打で出塁した高部瑛斗が盗塁を決めるなど、1死2、3塁のチャンスをつくる。
ここで打順が回ってきたのは、昨シーズンの"サヨナラ男"・岡大海選手。ロドリゲス投手が投じた2球目を捉えると、打球は三遊間を抜ける。"ヒロミナイト"の再来で、チームの連敗脱出に貢献した。(2:28~)
この試合も走・攻・守で活躍! "スピードソルジャー"の決勝弾
8月13日のオリックス戦は、福岡ソフトバンクが試合を優位に進めた。特に「1番・中堅」で出場した周東佑京選手は、初回から内野安打と盗塁で好機を演出し、先制のホームを踏むと、第2打席でも快足を飛ばして三塁打。さらに、守備では2死満塁のピンチでランニングキャッチを見せ、走・攻・守にわたり躍動していた。
福岡ソフトバンクは8回表に、失策も絡み同点に追い付かれてしまったが、この日の主役はやはり周東選手だった。9回裏、1死から初球を打ってホームランテラスへ。一振りで試合を決め、チームメイトから祝福を受けた。(3:00~)
4時間に迫る大熱戦。その結末は……
9月3日に行われた東北楽天対北海道日本ハムの試合。1点ビハインドの7回裏に、鈴木大地選手に同点打が生まれると、以降は両チームともに中継ぎ陣が踏ん張り、延長戦へ突入する。10回表は、鈴木翔天投手が1死満塁のピンチを招いたが、代わった安樂智大投手がここを無失点でしのいだ。
直後の10回裏に、2死満塁の好機を得た東北楽天は、代打・銀次選手を送る。今季の銀次選手は"代打の神様"と呼ばれるほど、その起用に応えていたのだ。この日も殊勲打が生まれるかと思われたが、銀次選手はカウント3-1から押し出し四球を選び、4時間に迫る熱戦をまさかの形で制した。(4:16~)
ドラフト9位ルーキーのプロ初サヨナラ打
9月17日の千葉ロッテ戦は、北海道日本ハムが2点をリードするも、無失点で抑えていた伊藤大海投手が、8回表に一挙4点を失ってしまう。しかし、伊藤投手の力投に応えたい打線は8回裏、アルカンタラ選手の2ランで試合を振り出しに戻すと、迎えた9回裏。2死2、3塁から、上川畑大悟選手が逆方向へはじき返し、見事プロ初サヨナラ打とした。
この日は「FIGHTERS CLASSIC」が開催され、約3年ぶりに満員となった札幌ドーム。ルーキーの一打に、球場全体が沸き上がった。(5:28~)
日本シリーズ進出を決めた! "無敵の"サヨナラタイムリー
最後はやはり、この試合だろう。10月15日の「パーソル CS パ」ファイナルステージ第4戦。オリックスの先発・山岡泰輔投手が圧巻の投球を披露すると、主砲・吉田正尚選手に特大の先制2ランが飛び出した。3番手・山崎颯一郎投手は、デスパイネ選手に同点弾を浴びたが、回跨ぎで上がった8回表を3者凡退に抑える。
続く9回表は阿部翔太投手が無失点でつなぐと、9回裏に若月健矢選手の安打などで2死1、3塁の絶好機を演出。ここで打席に立った中川圭太選手は、モイネロ投手のスライダーを捉えてレフト前へ。"無敵の中川"のサヨナラ打で、2年連続となる「SMBC日本シリーズ」進出を決めた。(7:49~)
「野球は最後までわからない」。それを体現する劇的展開に、来季も期待しよう。
文・高橋優奈
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