西川愛也はじめ若手がブレイク ネビンら新戦力の活躍も光る【埼玉西武ライオンズ2025:野手編】

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2025.12.14(日) 10:01

埼玉西武ライオンズ・ネビン選手(左)西川愛也(右)【写真:球団提供】
埼玉西武ライオンズ・ネビン選手(左)西川愛也(右)【写真:球団提供】

 昨年91敗を喫し、最下位からの巻き返しを狙った2025年の埼玉西武は、63勝77敗3分の5位でシーズンを終えた。得点力不足が課題となっている埼玉西武の野手陣だが、外国人選手・ドラフトの新戦力に加え、若手の成長が目立つ一年となった。

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ネビン&渡部聖弥の活躍が1年目から光る

 137試合、141安打、21本塁打、63打点、打率.277、出塁率.346。多くの部門でチームトップ、リーグ上位の成績を残したのは、新助っ人・ネビン選手だ。多くの試合で4番を務め、5月には打率.292、4本塁打17打点で月間MVP賞に輝き、6月、7月も3割超えの打率をマークした。9月は打率.234と率こそ落としたものの、8本塁打を放った。

 打撃だけではなく、守備でもチームに貢献。一塁手として鋭い打球に好反応を見せたり、投手との連携のうまさも随所に発揮し、三井ゴールデン・グラブ賞も獲得している。

 新戦力では、ドラフト2位ルーキー・渡部聖弥選手の存在も大きかった。開幕から好調で3・4月は打率4割超えを記録し、オールスターにもファン投票・選手間投票で選出された。走塁中に足を痛めての離脱が2度あり、中盤は打撃を崩す時期もあったが、出場を続けて規定打席に到達。2桁本塁打も達成し、1年目から109試合で打率.259、12本塁打43打点の好成績を残した。

西川愛也、滝澤夏央……若獅子がブレイク

 新戦力が活躍した一方で、若獅子たちもブレイク。西川愛也選手は自身初の規定打席に到達し、チームに欠かせない選手に成長した。特に序盤は第1打席から出塁してチャンスをつくる場面が多く、リードオフマンとして定着。8月に一時離脱もあったが、年間通して安定したバッテイングを見せ、124試合で打率.264、10本塁打38打点25盗塁をマークした。

 センターを守る西川選手は広い守備範囲だけでなく、球際の強さも魅力。ヒットになりそうな当たりもダイビングキャッチで取ってみせたりと、幾度もチームを救う守備を見せた。

 滝澤夏央選手は二塁83試合、遊撃54試合、三塁4試合と3つのポジションを守り、スピードと正確性を兼ねるハイレベルな守備を見せた。今季は2番でスタメンに入る機会が多く、打撃においてもキャリアハイを更新。125試合に出場し、打率.234、14打点21盗塁と順調な成長曲線を描いている。

 開幕1番を務めた長谷川信哉選手は、9月末まで一度も抹消されることなく一軍に帯同し、チーム2位の132試合に出場。初の規定打席もクリアし、打率.225、6本塁打36打点9盗塁をマークした。今オフにはプエルトリコ・ウインターリーグで武者修行。来季のさらなる進化に期待したいところだ。

 後半にかけては山村崇嘉選手の存在感も光った。6月に昇格すると、14試合で打率.289を記録。9月には22試合で打率.301、3本塁打12打点をマークするなど、今季は自己最多の71試合に出場し、打率.246の成績を残した。

来季は上位進出へ、積極的な補強も実るか

 チーム打率.232、410得点はリーグ最下位と依然として得点力不足は否めないが、チームの再建へ中心となる選手が出てきた埼玉西武の2025シーズン。今オフはドラフト1位で明治大の捕手・小島大河選手、FAで横浜DeNA・桑原将志選手、北海道日本ハム・石井一成選手を獲得したほか、台湾プロ野球(CPBL)で本塁打王・打点王を獲得した実績もある林安可選手を獲得するなど、積極的な補強をしている。

 源田壮亮選手と外崎修汰選手も33と歳は重ねているがまだまだ元気な年齢。ラストイヤーとして迎える栗山巧選手をはじめ、大ベテランの中村剛也選手、炭谷銀仁朗選手も控える。来季は4年ぶりのAクラス進出、7年ぶりの優勝へ。各人の戦いぶりに注目だ。

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