11月25日、パーソル パ・リーグのベストナインが発表された。今季は4年ぶりリーグ優勝を飾った福岡ソフトバンクから、有原航平投手や山川穂高選手ら6選手が受賞。また、佐藤都志也選手ら7選手が初めて選出されている。
投手:有原航平(初受賞)
26試合 14勝7敗 182.2回 137奪三振 防御率2.36 WHIP0.98
5年ぶりに最多勝に輝いた有原航平投手が、ベストナインも受賞した。NPB復帰2年目の今季は開幕から安定感のある投球を続け、7月には3勝1敗、防御率1.50で「大樹生命月間MVP賞」に選出。同27日に両リーグ最速で2年連続2桁勝利に到達した。自身3連勝でレギュラーシーズンを終えると、「SMBC日本シリーズ2024」初戦も7回4安打無失点と好投した。
「まず選んでいただいたことがうれしいです。ケガせず1年間投げられたことが結果につながりました。来年はさらにいい成績を取り、連続で獲れるように頑張ります」
捕手:佐藤都志也(初受賞)
116試合 410打数 114安打 打率.278 5本塁打 45打点 OPS.689 5失策
プロ5年目で初めて規定打席に到達した佐藤都志也選手は、リーグ4位の打率.278をマーク。4月に月間打率.378をたたき出し、翌月はやや調子を落としながらも、7月に再び.347と持ち直す。同月開催された「マイナビオールスターゲーム2024」第2戦では最優秀選手賞に輝いた。安打、打点、OPSなどあらゆる打撃指標でキャリアハイを更新する飛躍のシーズンとなった。
「受賞出来て本当にうれしいです。パ・リーグではたくさんの選手がいるなかから、自分を選んでもらえたことを本当に光栄に思います。今年は神宮でのオールスターMVPもありましたし、昨日までは侍ジャパンの一員としてプレーをさせていただくなど本当に充実したシーズンでした。今年、ベストナイン初受賞となりましたが、来年以降も引き続き選んでもらえるように頑張りたいです」
一塁手:山川穂高(2年ぶり4度目)
143試合 550打数 136安打 打率.247 34本塁打 99打点 OPS.801 5失策
2022年以来の本塁打&打点の2冠に、自身初となる「三井ゴールデン・グラブ賞」も獲得した山川穂高選手が、2年ぶり4度目の受賞。開幕戦でいきなりパ・リーグ第1号の一発を打ち、5月17日に両リーグ最速の2桁本塁打に到達。8月に11本塁打を放つなど、最終的に34本を積み上げた。来季は背番号「5」を背負い、さらなる活躍を狙う。
「2年ぶりに受賞できてとてもうれしく思います。自分自身は満足いくシーズンではありませんでしたが、来年は満足したなかでまたこの賞に選んでいただけるよう頑張ります」
二塁手:小深田大翔(初受賞)
134試合 450打数 103安打 打率.229 3本塁打 23打点 OPS.582 5失策
小深田大翔選手は7月9日に小郷裕哉選手とダブルスチールを決め、3年連続20盗塁に到達。同14日には通算100盗塁を達成した。8月以降は主に上位打線を担い好機を演出。守備では堅実なプレーを披露し、自身初となるゴールデン・グラブ賞にも輝いた。
「ベストナインに選んでいただきとても光栄に思います。来年も、もっといい成績を残してベストナインにまた選んでもらえるように頑張っていきます。来シーズンも引き続き応援のほどよろしくお願いいたします」
三塁手:栗原陵矢(初受賞)
140試合 527打数 144安打 打率.273 20本塁打 87打点 OPS.807 8失策
柳田悠岐選手の離脱後、クリーンナップの一角として打線をけん引した栗原陵矢選手。キャリアハイとなる87打点はリーグ3位の数字で、シーズン最終盤の10月4日には3年ぶりの20本塁打に到達。2022年、2023年と2年連続でケガに泣かされただけに、うれしい初受賞となった。
「初めての受賞に驚きとうれしさと、一番は感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。選んでいただいたからには、来年からもこの賞に恥じない活躍をしたいと思います」
遊撃手:今宮健太(2年ぶり4度目)
133試合 462打数 121安打 打率.262 6本塁打 39打点 OPS.704 4失策
打率.262とシーズンを通して安定した打撃を見せた今宮健太選手今宮健太選手が、2年ぶり4度目の受賞。4月23日に通算1500試合出場を達成すると、8月4日には遊撃手として1532試合出場に到達し、パ・リーグ記録を塗り替えた。また、パーソル CS パ ファイナルステージ初戦で先制弾を含む3安打を放つなど、同シリーズ3試合で打率.500の成績を残し、ファン投票の結果、パーソル賞にも選ばれていた。
「1年間頑張ってきた証でもありますし、評価していただいたことがとてもうれしいです。来年も1年間ケガなく試合に臨み、また選んでいただけるよう頑張ります」
外野手:辰己涼介(初受賞)
143試合 537打数 158安打 打率.294 7本塁打 58打点 OPS.772 2失策
シーズン途中から3番に定着し、リーグトップの158安打で自身初の打撃タイトルを獲得した辰己涼介選手。打率もリーグ2位の.294を記録した。守備では、外野手シーズン最多記録を更新する397刺殺を記録。4年連続4度目のゴールデン・グラブ賞を受賞した。
「To be selected for Prestigious Best Nine has been my biggest honour. Hearing that I've received such recognition fills me with gratitude and pride. Achieving this is not solely my own efforts, but also the support of those around me. Now, I'm more inspired than ever to continue growing and striving for excellence. Knowing that this award comes with great responsibility, I will remain focused and determined. Sincerely, I extend my heartfelt gratitude for this remarkable recognition.
あまり実感は湧きませんが、立派なベストナインに選出いただき、とても光栄です。頑張ったからといって獲れるタイトルではありませんので、特別な気持ちです。浮かれることなく、これからも精進していきます」
外野手:近藤健介(2年連続3度目)
129試合 436打数 137安打 打率.314 19本塁打 72打点 OPS.960 1失策
パ・リーグ唯一の打率3割、出塁率は12球団トップの成績。自身初の首位打者と、2年連続4度目となる最高出塁率のタイトルを獲得した近藤健介選手が、2年連続3度目の受賞となった。5月31日から11試合連続安打を放つなど、6月は打率.413、7本塁打、23打点、OPS1.290と出色の数字で、チームメイトのモイネロ投手と共に月間MVPも獲得。9月も打率.378と圧巻の打撃を見せた。
「外野手で2年連続の受賞は素直にうれしいです。毎年狙っている賞でもありますし、来年・再来年と続けていけるよう頑張りたいと思います」
外野手:周東佑京(初受賞)
123試合 428打数 115安打 打率.269 2本塁打 26打点 OPS.664 1失策
内野手登録ながら、センターの定位置をつかんだ周東佑京選手が初受賞。プロ7年目で初めて規定打席をクリアした今季は、上位打線でチームに勢いをもたらした。シーズン41盗塁を記録し、2年連続で最多盗塁のタイトルを獲得。NPB史上80人目の通算200盗塁まで、あと5つに迫っている。
「獲れると思っていなかったのでとてもうれしいです。1年間試合に出続けるだけでなく成績を残さないと獲れない賞だと思いますし、頑張って良かったと素直に思います。来年もしっかり頑張ります」
指名打者:フランミル・レイエス(初受賞)
103試合 335打数 97安打 打率.290 25本塁打 65打点 OPS.912
来日1年目のレイエス選手が指名打者部門で受賞した。シーズン序盤は日本プロ野球への適応に苦戦しファームでの調整を強いられたが、8月に打率.403、8本塁打、23打点の好成績で「大樹生命月間MVP賞」を獲得。9月も9本塁打を放ち、6年ぶりのパーソル CS パ進出の立役者となった。
「ベストDH賞を受賞できたこと、とても光栄に思います。私を評価してくださったNPB関係者と投票してくださった方々に感謝の気持ちを伝えたいです。来シーズンもファンの皆さまと球場でお会いできることを楽しみにしています」
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