埼玉西武・内海哲也が引退登板。打者一人を抑え、19年間の現役生活に幕

パ・リーグ インサイト

2022.9.19(月) 14:42

埼玉西武ライオンズ・内海哲也投手(C)パーソル パ・リーグTV
埼玉西武ライオンズ・内海哲也投手(C)パーソル パ・リーグTV

◇埼玉西武対東北楽天 第23回戦(19日・ベルーナドーム)

 今季限りでの引退を表明している、埼玉西武の内海哲也投手。大勢のファン、ベンチ入りはしていないものの、ドームに駆けつけた高橋光成投手ら選手たち、そしてご家族に見守られながら、引退登板として位置づけた先発のマウンドに上がった。

 東北楽天の1番打者・山崎剛選手に対し、130キロ台後半の直球で2-2とカウントを整えると、最後はこの対決最速の139km/hとなるストレートでニゴロに打ち取った。アウトを奪った内海投手は帽子を取り、その周りにはマウンドには埼玉西武ナインが。握手を交わし、現役生活最後のマウンドを後にした。

 内海投手は、2020年に巨人から埼玉西武に移籍、ケガの影響もあり3年間で10登板2勝と思うような結果は残せなかったが、今季から選手兼任コーチを務めるなどチームに貢献。師弟関係でもある渡邉勇太朗投手が、その目に涙を浮かべながら見つめるなど、記録以上に多くのものをチームに還元したようだ。内海投手の活躍を讃え、試合後には引退セレモニーも行われる。

◇内海哲也投手 通算成績
335試合 2007イニング135勝104敗、防御率3.24、1519奪三振

◇内海哲也投手 コメント
「マウンドにあがったら走馬灯のように色々と蘇ってくるのかなと思ったのですが、そんなこともなく、ただただ緊張しました。初球は緊張のせいで思ったところに投げられず、四球だけは絶対嫌だと思っていたら、さらに緊張感が増してしまいましたね。マウンドに向かう時も降りるときも、記憶はあります。ラインを越えたあたりから、しっかり噛み締めました。

(サインに首を振ったのは)
 緊張と、この異様な雰囲気のなか、変化球がストライクゾーンに行く気がしなかったので、打たれてもいいから、変化球でボールになるよりは、直球で勝負したかったので首を振りました。

(豊田投手コーチとのハグは)

 すると決めていました。豊田さんは驚いたかもしれませんね。ジャイアンツ時代から、すごくお世話になりましたし、豊田さんが一軍の投手コーチでいる間に、引退というのも縁を感じていました。ライオンズに来てから、野球以外の話もたくさんしましたし、感謝の気持ちを込めて、ハグさせていただきました。ベンチに戻ったときには、込み上げるものがありましたし、今はいつでも泣ける状態です。自分で、グッと踏ん張っていないと、今にも泣いてしまいそうです」

文・小野寺穂高

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