長年の課題がついに解決? リーグトップの防御率を誇る埼玉西武リリーフ陣の顔ぶれに迫る

2022.6.17(金) 00:01 パ・リーグ インサイト 望月遼太
埼玉西武・ボー・タカハシ投手と佐々木健投手(C)パーソル パ・リーグTV
埼玉西武・ボー・タカハシ投手と佐々木健投手(C)パーソル パ・リーグTV

「投手陣が課題」と言われ続けてきたが……

 積年の課題が、ついに解決される時が訪れたのかもしれない。6月12日の交流戦終了時点で、埼玉西武のチーム防御率はリーグトップの2.51。長年に渡って投手陣が泣き所と言われ続けてきたが、今季は大きく風向きが変わっている。

 リーグ連覇を果たした2018年と2019年も、チーム防御率は2年続けてリーグ最下位。不安定な投手陣を強力打線がカバーしての優勝、という印象は否めなかった。それだけに、投手陣、特にリリーフ投手の安定感が飛躍的に向上しつつある今季のチームは、従来とは違った印象をもたらしている。

 今回は、優れた投球を続けているライオンズリリーフ陣の顔ぶれと、さらなる上積みをもたらしうる存在について紹介していきたい。

勝ちパターンの面々が、揃って抜群の安定感を示している

埼玉西武 2022年リリーフ投手成績※平井投手は先発時の成績も含む(C)パ・リーグ インサイト
埼玉西武 2022年リリーフ投手成績※平井投手は先発時の成績も含む(C)パ・リーグ インサイト

 前年途中に育成から支配下契約を勝ち取ってブレイクした水上由伸投手は、今季も抜群の投球内容を披露。6月はここまで被安打0、防御率も1点台を割る成績を残し、若くして絶対的なセットアッパーに君臨している。

 2021年に、開幕から38イニング連続無失点という驚異的な記録を残した平良海馬投手は、今季も8回のマウンドを任されている。今季も開幕から20試合連続で自責点0と、昨年10月に右足首を手術した影響を感じさせない投球を披露。5月17日の福岡ソフトバンクとの試合で5失点(自責点は2)を喫したが、それでも防御率0.64と素晴らしい数字を記録している。

 2021年の増田達至投手は防御率4.99と不振だったが、今季は完全復活。クローザーの座に返り咲き、5月1日には通算150セーブという節目の数字にも到達した。また、通算500試合登板まで残り23と大台まであとわずか。今季は獅子の守護神にとって、記録ラッシュのシーズンとなるかもしれない。

数多くの実力者が居並ぶ、まさに多士済々のブルペンに

 勝ちパターンの面々の他にも、注目の存在は多く控えている。先発からリリーフに転向した本田圭佑投手が、防御率1.45と安定感ある投球を披露。早い段階で先発が降板した試合や、僅差の試合を任される機会も増え、登板ごとに頼もしさを増しつつある。

 そして、2020年のAクラス入りに貢献した森脇亮介投手と宮川哲投手が、成績を落とした昨季からの復調を果たしている。ビハインドの展開でも計算できる投手が多いのは、現チームの大きな強みとなっている。

 新たな戦力の台頭に目を向けると、佐々木健投手が奪三振率9.49という素晴らしい数字を記録し、貴重な左腕として存在感を発揮した。また、新外国人のボー・タカハシ投手も4月のロングリリーフ時の失点から一転、調子を上げ、5月から6月ここまでの11試合13イニングを無失点と圧巻の投球を披露。完全に日本球界にフィットしたようだ。今年1月に25歳を迎えたばかりという若さもあり、今後が楽しみな存在となっている。

「ポストシーズンに弱い」という、もう一つの課題も払拭できるか

 投手陣の層の薄さは、埼玉西武が2018年と2019年にリーグ連覇を成し遂げながら、クライマックスシリーズで敗れ、日本シリーズに進出できなかった要因の一つにもなった。それだけに、今季のチームがこのままAクラス入りを果たし、ポストシーズンに進出できれば、従来とは異なる戦いぶりを見せてくれる可能性もあることだろう。

 先発、中継ぎともに充実の一途をたどり、ここ数年とは違った姿を見せつつあるライオンズ。最下位に沈んだ前年からのV字回復を果たすためにも、投手陣の奮闘は必要不可欠な要素だ。ライオンズ黄金期の代名詞でもあった「投手王国」の復活なるか。生まれ変わった埼玉西武投手陣の投球には、今後も要注目だ。

文・望月遼太

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