「ここで一発が出たら……」試合中、そう思わずにはいられない場面が、たくさんある。そんな時、「ホームランバッター」の印象があまりない選手が本塁打を放つと、喜びや興奮も格別ではないだろうか。

　今回は、2024年シーズン中の本塁打記録が「1本」の選手の本塁打シーンをまとめた動画『記録「1」本塁打編』《Best Scene Selection》でご紹介している全26本のなかから、厳選してご紹介する。

＜北海道日本ハム・淺間大基選手＞最後まで諦めない。 追撃の一発！

　試合が決まらないまま迎えた延長12回裏。福岡ソフトバンクを相手に、5対3で2点のリードを許し、無死走者なしの場面で打者 北海道日本ハム・淺間大基選手が貴重な本塁打を決め、5対4と1点差に詰め寄った。だがその後、打線が繋がることはなく敗戦するも、明日につながる1本となった。

＜東北楽天・中島大輔選手＞忘れられないプロ初本塁打！

　2024年入団の中島大輔選手のプロ初本塁打は、チームの勝利も決めたまさに記念すべき一発となった。埼玉西武対東北楽天戦の5回表、2対1と1点を追う1死1塁の場面。高めの変化球を初球で捉え、2対3と勝ち越しに成功した。プロ初本塁打がチームの勝利を決め、選手にもファンにも思い出深い場面になったのではないだろうか。

＜埼玉西武・蛭間拓哉選手＞チームを勢いづける初回の本塁打

　初回から2点をリードする埼玉西武。さらに蛭間拓哉選手の本塁打で心強い1点を追加し、まさにこの試合は絶対に負けないという気持ちが伝わる1本だ。本塁打を放った蛭間選手が、懸命に塁を走り抜けるその表情も印象的だ。福岡ソフトバンクと対戦したこの試合は、2回に同点に追いつかれるも8回に2点を追加して勝利を収めている。

＜千葉ロッテ・高部瑛斗選手＞先制の本塁打！ 月間MVPの1本

　7月2日の対北海道日本ハム戦。2回表、2死走者なしの場面で、打席には高部瑛斗選手。高めに浮いた変化球を右中間スタンドまで運び、1点を先制した。また、高部選手は7月に月間MVPに輝く成績を残している。残念ながら、9月には怪我で離脱となってしまったが、2025年シーズンの活躍に期待が寄せられる。

＜オリックス・福田周平選手＞劇的！ 執念の本塁打で試合を振り出しに！

　まさに値千金といえる試合を同点に戻した本塁打をご紹介。5月22日、北海道日本ハム対オリックス。試合は4対0と北海道日本ハムがリードするも、無死満塁、打者はシーズン中、本塁打のない福田周平選手。まさに「ここで一発が出たら……」の場面だ。右方向に引っ張った打球はブルペンに飛び込み、試合を振り出しに戻した。

＜福岡ソフトバンク＞期待のかかる若手3選手のプロ初本塁打

　福岡ソフトバンクは石塚綜一郎選手、川村友斗選手、笹川吉康選手の3名が、2024年シーズンにプロ初本塁打を放った。特に笹川選手の豪快なスイングから放たれた本塁打は、印象深いファンも多いようで、動画公開早々「美しい」「えぐい」といったコメントが寄せられている。福岡ソフトバンクといえば、山川穂高選手や柳田悠岐選手など、ホームランアーティストというべき選手が多いが、今シーズンは若手選手の台頭にも要注目だ。

文・パ・リーグ インサイト編集部