2023年、いよいよ北海道日本ハムの新球場「ES CON FIELD HOKKAIDO」が開業を迎える。同時に、2022年は北海道へ移転した2004年から19年間本拠地としていた札幌ドームのラストイヤーとなった。

　そこで今回は、「パーソル パ・リーグTV」でライブ配信が始まった2012年からの11年間、札幌ドームで生まれたファイターズの名シーンを動画とともにプレイバック。2014年・2015年の名場面をお届けする。

2014年のファイターズ

　2014年は、2年目の大谷翔平選手がプロ野球史上初となる2桁勝利と2桁本塁打を同時に記録。さらに中田翔選手が打点王、西川遥輝選手が盗塁王を獲得する活躍を見せ、チームを2年ぶりのAクラスに導いた。クライマックスシリーズでも、リーグ王者の福岡ソフトバンクをあと一歩のところまで追い詰めた。

小谷野栄一のサヨナラ打で開幕戦勝利！
　3月28日のオリックス戦。試合はシーソーゲームとなり、1点リードの9回表にオリックスが追いつき、試合は延長戦に入る。5対5で迎えた12回裏、先頭の西川遥輝選手が出塁すると、そこからルーキーの岡大海選手の安打などで1死満塁のチャンス。そして最後は小谷野栄一選手が三遊間を破る安打で、開幕戦を劇的勝利で飾った。

稲葉篤紀の逆転2ラン！
　8月14日の千葉ロッテ戦、1点ビハインドで迎えた5回裏。1死1塁の場面で稲葉篤紀選手が、逆転の1号2ランを放った。試合はその後5点を加え、11対7と勝利を収めている。稲葉選手はこの年限りで引退となったが、クライマックスシリーズで適時打を放つなど、勝負強い打撃を披露した。

上沢直之-近藤健介の同学年バッテリーで完封勝利！
　9月15日のオリックス戦。この試合でバッテリーを組んだのは2011年ドラフトで4位と6位で入団した近藤健介選手と上沢直之投手。同期で同学年のバッテリーは、オリックス打線を8回まで無得点に抑える。打線はミランダ選手の3ランなどで5点を援護。そして9回表も無失点とし、上沢投手はプロ初完投・初完封を挙げた。この年近藤選手は89試合に出場し打率.258、4本塁打28打点を記録。上沢投手は8勝8敗、防御率3.19と先発の軸としての活躍を見せた。

2015年のファイターズ

　2015年は、中島卓也選手が盗塁王のタイトルに輝いた。2014年の盗塁王・西川遥輝選手も30盗塁に到達するなど、前年に引き続きリーグ最多の134盗塁を記録。チームの持ち味とも言える走力を生かし、2年連続のAクラスとなった。投手陣では、増井浩俊投手が39セーブを挙げ、福岡ソフトバンクのサファテ投手とし烈なセーブ王争いを繰り広げた。

大谷翔平が初の開幕投手に
　3月27日の東北楽天戦で、本シーズンが開幕。自身初となる開幕投手を務めたのが、高卒3年目の大谷翔平投手だった。鋭く落ちるフォークボールを武器に、5.2回6奪三振1失点。3安打1打点のレアード選手ら野手の援護もあり、開幕戦勝利を飾った。大谷投手はシーズンを終えて5完投3完封を含む15勝5敗、防御率2.24の成績で最多勝、最優秀防御率、最高勝率を獲得した。

野手・大谷翔平も見逃せない！　代打攻勢でサヨナラ勝利
　8月8日の東北楽天戦。1点ビハインドで迎えた9回裏、2死3塁の場面で勝負を託されたのは、代打・矢野謙次選手。三遊間を抜ける適時打で同点に追いつく。続く10回裏、無死満塁の絶好機では、代打・大谷翔平選手がバッターボックスへ。ドームが大歓声に包まれる中、右翼手の頭を越えるサヨナラ打で試合を決めた。70試合で打率.202と、野手としては思うような成績を残せないシーズンだったが、ここぞという場面での勝負強さは健在だった。

中田翔が自身初30号で中島聡を送り出す
　10月1日、千葉ロッテ戦。中島聡選手（現・オリックス監督）が、プロ野球タイ記録の29年という長いキャリアを終えたこの日に花を添えたのは、中田翔選手だった。2回裏、涌井秀章投手が投じた変化球を左翼席へと運び、自身初の30号に到達。2年連続となる100打点も達成した。

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