5月11日、PayPayドームで行われた福岡ソフトバンクと埼玉西武の第7回戦で、東浜巨投手が史上84人目(95度目)となるノーヒットノーランを達成。また、マダックス完封(100球以内)での達成は、2006年の山本昌氏以来となった。
以下、ノーヒットノーラン達成記者会見での東浜投手のコメント全文。
ーー今の率直な気持ちをお聞かせください
東浜投手「まだ興奮している。信じられないという気持ちが一番です」
ーー沖縄出身者としては初の快挙。その点に関しては?
東浜投手「そうですね。なかなかできることではないと思いますし、喜ばしいことだと思います」
ーー試合が進むにつれて、実際どのくらいでノーヒットノーランを意識し始めましたか?
東浜投手「ノーヒットだなと思ったのは7回くらい。でもあまり意識してなくて、意識してマウンドに上がったのは最終回だけでした」
ーー最終回のマウンドに行く前に、チームメイトとノーヒットノーランについて話はしましたか?
東浜投手「いや、全然。逆にいつもは話しかけてくれるが、それもなくて。すごい気を遣ってくれているのだなと。自分が声をかけて流れが変わったら(いけない)なと、そういうのがあったと思います。異様な雰囲気でした」
ーーどんな気分で9回のマウンドに行きましたか?
東浜投手「ここまで来たら打たれてもいいから、しっかりゾーンで特別なことはせずに自分のピッチングを最後まで貫こうという思いで上がりました」
ーー投球内容について、97球で100球未満。2006年の山本昌投手以来ですが、ピッチングの内容についてはいかがですか?
東浜投手「しっかりストライクゾーンで勝負できたところが大きいです。四球を2つ出したが併殺を取れたり、そういう要素が重なっていると思うので、全てが良いように働いたと思います」
ーーピッチングの意識は? 打たせて取るのか、三振を狙っていたのですか?
東浜投手「追い込むまでは三振は狙いにいっていなくて、2ストライクになった時にどうしようかなと思いながら投げていました。あまり三振は狙っていなかったです」
ーー結果的にノーヒットとなったが、要因は?
東浜投手「一番は常にコミュニケーションを取って、試合の中で話しながらやっている拓也(甲斐選手)のリードが大きいです。ずっと拓也と組んでやってきていますし、良い時も悪い時も経験しながらきているので、拓也と取ったノーヒットノーラン。そこ(甲斐選手のリード)が一番大きいと思います。今日も話し合いながら、引っ張ってもらいながら、要所では自分の願望を通しながら、そういう駆け引きと言いますか、コミュニケーションが取れたことが僕の中では大きかったと思います」
ーー甲斐選手とノーヒットについて、達成までに話した?
東浜投手「全然してないです。毎イニング同じように、先頭にどう入っていこうかとか、そういう話をイニングの間にしながらいつも通りやってきたので、その結果が(ノーヒットノーランで)良かったかなと思います」
ーーチームでは千賀滉大投手以来の快挙となったが、その点については?
東浜投手「そうですね。あまり狙ってできるものでもないですし、野球人生の中でもそうできることではないことなので、それをまたプロ野球の世界でできたというところは今後の自分にとっても自信になりますし、もっともっと上に行きたいという向上心も出てきたところでもあるのでうれしいです」
ーーノーヒットノーランは初めてですか?
東浜投手「中学生のときに1回やっていた記憶があります。高校も大学も未遂はあるので、なかなかできない難しいものだと思いながらやってきたので、まさか今日できるとは思っていなかった」
ーー中学時代のノーヒットノーランと比べるといかがですか?
東浜投手「昔なので全然覚えていない。(当時とは)また違った特別感です」
ーーチームが序盤の3回に先制したというのも大きかったですか?
東浜投手「そうですね。そこから僕自身も乗っていけた。立ち上がりが難しいというところで、(先制点から)入っていけたので、自分の中でも良い流れで投げることができたと思うので、先制点を取ってくれて感謝しています」
ーー6回表のピッチャーゴロでのジャンプは?
東浜投手「僕が取れなくてもセカンドが捕っているとは思うんですけど、自然に体が反応しました」
ーー9回表2アウトは意識しましたか?
東浜投手「そうですね。最後は三振を狙いにいこうと色気を出したので、それは良くないなと思って、途中から自分のボールを投げようという風に思いました」
ーー最後の打者が打った打球が内野安打になりそうでしたが、どんな思いでしたか?
東浜投手「(最初は)僕が捕れると思ったので、スルーしてしまって「うわ、やっちゃった」と。でも後ろを見たら思っていたよりも三森が前にいたので、「アウトになってくれよ」と思いながら(プレーを見た)。あまりソワソワしながら見ることはないのですが、あのシーンはさすがにソワソワしました」
ーー実際達成されて、チームメイトからは何と言われましたか?
東浜投手「『おめでとう』とか『やりましたね』みたいな。僕としては『やっちゃった』という感じなので、何が何だかわからなかったです」
ーーウイニングボールはどうされますか?
東浜投手「いつもウイニングボールは人にあげているのですが、今日のボールに関しては、しっかり日付とサインを入れて、家に飾りたいと思います」
ーーノーヒットノーランといえば大谷翔平選手が所属するエンゼルスの投手も達成されたが?
東浜投手「試合前にウエイトルームでみんなで見ていて、確か5回50球くらいで投げていて、『お前も今日これくらいで頑張れよ』といろいろな人から言われてて、全然意識はしていなかったですけど……偶然ですね」
ーー快挙を達成して、次回以降はどのようなピッチングを目指しますか?
東浜投手「今日は今日で終わったことなので、またここから次の登板に向けて調整していかないといけないと思いますし、(予定では)次も埼玉西武さんと対戦するので、今回のピッチングは次にも生かしていかないといけないし、それも踏まえながら一週間しっかり準備したいと思います」
ーー最後にファンの方々へのメッセージをお願いします
東浜投手「1球1球、特に終盤の方には歓声だったり、拍手、どよめきがあったり、その反応で僕らも楽しみながらできているので、本当に久しぶりに、今までに経験したことないような興奮、高揚感を持って投げることができたのもファンの皆さんのおかげ。これからも試合は続いていくので、球場に足を運んで応援して欲しいです」
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