レアです。「1」本塁打に詰まったドラマ、まとめました

2020.12.22(火) 19:00 パ・リーグ インサイト
埼玉西武・源田壮亮選手(C)パーソル パ・リーグTV
埼玉西武・源田壮亮選手(C)パーソル パ・リーグTV

「パーソル パ・リーグTV」のYouTubeチャンネルでは、今季の通算が「1」だったレアな記録に注目し、「盗塁編」「三塁打編」「本塁打編」として3つの動画を公開している。今回は、「本塁打編」の動画から見どころをピックアップ。今季一度だけスタンドにかけられた、「1」本の貴重なアーチを紹介していく。

「本塁打編」動画はこちら

意外!? 実は「1」本しか放っていない選手たち

 チームの中心選手として輝かしい実績を残しているものの、今季”意外と”「1」本しか放っていない選手もいる。まずは、「俊足巧打」で有名な名手2人が放った本塁打から振り返っていく。

 「たまらん」守備でおなじみの源田壮亮選手は今季、“意外と”「1」本しか本塁打を放っていない(動画00:34〜)。もともと中長距離打者のイメージはあまりないが、入団してから毎年、打率.270以上かつ120安打以上をコンスタントに残し続けているその活躍ぶりからすると、今季の本塁打「1」は少々驚きの数字でもある。プロ4年で通算10本塁打の源田選手に来季もぜひ注目していただきたい。

 千葉ロッテの荻野貴司選手は、昨季10本塁打を放ちベストナインとゴールデングラブ賞のダブル受賞を果たしたが、今季は故障に苦しんだ。出場も53試合に留まり、本塁打も2012年以来の「1」本という結果に。しかし今季唯一放った本塁打が、チームが苦しい時期に迎えた首位・福岡ソフトバンクとの一戦での同点弾だったというのは、さすがの勝負強さである(動画01:03〜)。来季は、怪我を背番号と同じ「0」にしてフルシーズンでチームに貢献したい。

これぞ仕事人......「1」本なのに強烈なインパクトを残した「代打本塁打」  

 次は、今季放った本塁打は「1」本だったものの、その「1」本のインパクトが強烈だった選手をまとめたい。ここでは、重要な局面で「代打本塁打」を放った2人の「仕事人」をピックアップ。

 今季は新型コロナウイルスに感染し、一時チームを離脱するなど悔しさが残るシーズンでもあった長谷川勇也選手。しかし苦しい時期を乗り越え、10月15日のオリックス戦で放った「代打満塁本塁打」は、長谷川選手の熱い想いが結果となって現れた一発だった(動画01:33〜)。この試合を決定づける一発で一気に点差を5点に広げ、福岡ソフトバンクは勝利。5連勝を飾り首位の座を盤石にした。「SMBC 日本シリーズ2020」でも代打で登場し、気迫のヘッドスライディングを見せるなど、内に秘めた熱き闘志を見せる長谷川選手。福岡ソフトバンクのもう一人の「熱男」に来季も注目したい。

 10月21日、楽天生命パーク宮城で行われた楽天とオリックスの一戦。8回裏に同点に追い付かれる悪い流れの中、9回表に代打として送られた大城滉二選手が放った「代打逆転本塁打」を皆さんは覚えているだろうか(動画07:20〜)。好投手・松井裕樹投手から放ったこの一発は、9回2死走者無しからの逆転弾となった。まさに「野球は9回2アウトから」。勝利への執念を見せた大城選手の一発をもう一度見ていただきたい。

プロ初本塁打を放った若鷲トリオに注目!

 楽天の新世代を担っていくであろう若鷲三人衆にも注目していただきたい。岩見雅紀選手、下妻貴寛選手、田中貴也選手は今季放った貴重な「1」本の本塁打がプロ初本塁打だった。本人にとってもファンにとっても印象深いアーチを振り返っていく。

 和製大砲として期待され、2017年にドラフト2位で楽天に入団した岩見選手は、今季開幕前まで一軍公式戦で放ったヒットは0本。昨季は一軍昇格も果たせなかった。迎えた勝負の3年目、待望のプロ初本塁打は、「初」尽くしだった。9月10日に楽天生命パーク宮城で行われた福岡ソフトバンクとの一戦。この試合で岩見選手は今季初スタメンを果たすと、その第1打席の初球を、レフトスタンドに放り込んだ(動画04:34〜)。プロ初ヒットがプロ初本塁打になる、印象的な一発となった。体勢を崩されながらも、最後は片手でフォロースルーをしながら本塁打にしてしまうパワーはさすがである。しかし、岩見選手は本塁打が「レア」な選手であってはいけない。この一本を足掛かりに来季は本塁打を量産していって欲しい。

 来季は熾烈なスタメン争いが予想される若鷲捕手にも待望のプロ初本塁打が生まれた。山形県出身の東北の星・下妻選手は、9月24日の千葉ロッテ戦でレフトスタンドへ鮮やかなプロ初本塁打を放った(動画05:33〜)。育成契約や独立リーグも経験したプロ8年目の苦労人は、巡ってきたチャンスでアピールを果たした。今季はキャリアハイの43試合に出場した下妻選手。攻守ともに総合力を高め、来季は正捕手の座を掴めるか。

 また、今季途中から加入した田中貴也選手も出場機会を得ると、10月29日の埼玉西武戦で特大のプロ初本塁打を放った(動画08:48〜)。この試合では猛打賞も記録するなど、新天地で打力が開花。得意の打撃を生かし、「打てる捕手」として正捕手の座を狙いたい。

二度目の正直......今度はグラブの届かないところにアーチをかけた!

 北海道日本ハム・樋口龍之介選手が今季放った「1」本の本塁打は、自身にとっても「プロ初」、球団にとっても「育成出身選手として球団史上初」と、メモリアルな一発となった。しかし樋口選手がこの試合、9回の第4打席でプロ初本塁打を放つ前には、”文字通り”「大きな壁」が立ちはだかった。

 10月25日、楽天生命パーク宮城で行われた楽天との一戦。樋口選手は、8番サードで先発出場すると3回表に第1打席が回ってきた。楽天の先発・瀧中瞭太投手が投じた変化球を完璧に捉えると、打球はぐんぐん伸びてライトスタンド方向へ。飛距離は十分、誰もがプロ初本塁打を確信したが、ライトを守っていた田中和基選手がフェンスの上を越えようとする打球をつかみとるホームランキャッチを見せた。一軍のトップレベルの守備の前にプロ初本塁打は「幻」となる。

 しかし、樋口選手はここで折れずに二度目の正直を第4打席で果たした。楽天の3番手・近藤弘樹投手の直球を豪快に引っ張ると、今度はグラブも届かないアーチをレフトスタンドにかけた(動画:08:21〜)。この樋口選手のメンタルの強さは、今後の大活躍を予感させるものだと言える。来季は北海道日本ハムの育成の星、樋口選手のさらなる飛躍に期待しよう。

文・小野寺穂高

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