9月2日、京セラドーム大阪で行われたオリックスと福岡ソフトバンクの第17回戦は、3対3で引き分けに終わった。

　福岡ソフトバンクは初回、先頭の川島慶三選手がオリックス先発・田嶋大樹投手の2球目を思い切り振りぬくと、打球はレフトスタンドへ。「先頭打者として最高の結果になってくれました」と、川島選手の第3号先頭打者本塁打で福岡ソフトバンクが先制する。しかしその裏、オリックスは1番・福田周平選手の安打を皮切りにチャンスを作ると、4番・吉田正尚選手が逆方向に適時打を放ち、たちまち同点に追いついた。

　その後は、オリックス・田嶋投手、福岡ソフトバンク・和田投手の両左腕による投げ合いでゲームが進んだ。4回表、5回表とピンチを招きながら要所を三振で締める田嶋投手に対し、和田投手は2回以降、連続で3者凡退に切って取る完璧な投球で得点を許さず。5回を終わって、スコアは1対1のままでゲームは後半へ。

　均衡が破れたのは7回表。福岡ソフトバンクは、川島選手が安打を放つと、ここまで無安打の2番・グラシアル選手が打席へ。低めの変化球を振りぬくと、打球は左中間スタンドに突き刺さり、これが勝ち越しの3号2ランに。鷹打線がようやく田嶋投手から得点を奪い、スコアは3対1となった。

　先発の和田投手は7回途中、ランナーを得点圏に残したところで降板し、松本裕樹投手にスイッチ。松本投手は、無死1,2塁をわずか4球で無失点に抑える好リリーフを見せた。8回裏はモイネロ投手が0で抑えると、9回裏は森唯斗投手がマウンドへ。

　ここまで1得点に終わっていたオリックス打線だが、2点差で迎えた9回裏に粘りを見せる。先頭の福田選手が安打を放つと、続く代打・杉本裕太郎選手が粘って8球目をレフト前へ。4番・吉田正選手は申告敬遠で満塁とすると、2死から6番・安達了一選手が劇的な同点2点適時打を放ち、土壇場で3対3に追いついた。

　10回表、オリックスは、守護神・ディクソン投手が3人で切って取ると、福岡ソフトバンクは10回裏、板東湧梧投手を投入。走者を出すものの0で抑え、3対3で試合終了。

　福岡ソフトバンクは、先発の和田投手が6.0回4安打6奪三振1失点の好投。2回から6回までは5イニング連続で3者凡退と、オリックス打線を寄せ付けなかった。その後中継ぎ陣もリードを保っていたものの、守護神・森投手が誤算だった。一方オリックスは、先発の田嶋投手が7回114球6奪三振3失点の粘投。打線はなかなか援護することができなかったが、最終回に安達選手の適時打で追いつき、土壇場で意地を見せた。

　 １２３４５６７８９10 計
ソ １０００００２０００ ３
オ １０００００００２０ ３

ソ 和田毅-松本裕樹-モイネロ-森唯斗-板東湧梧
オ 田嶋大樹-飯田優也-澤田圭佑-ディクソン

文・岩井惇

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