2025年にオープン戦でチーム内最多登板を記録した投手たちの、開幕後の成績を振り返る

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福岡ソフトバンク・ヘルナンデス投手【写真:球団提供】
福岡ソフトバンク・ヘルナンデス投手【写真:球団提供】

オープン戦で期待に応え、開幕後もブルペンの中心となった投手は?

 オープン戦で多くの試合に登板した投手は、レギュラーシーズン開幕後もブルペンの一角として期待されている可能性が高い。今回は、2025年のオープン戦でチーム内最多登板を記録した投手たちの顔ぶれと、各投手がシーズン開幕後に残した成績を紹介し、オープン戦での重用を開幕後の活躍につなげた投手について探っていきたい。

北海道日本ハム オープン戦チーム最多登板投手の成績 ©PLM
北海道日本ハム オープン戦チーム最多登板投手の成績 ©PLM

北海道日本ハム

 齋藤友貴哉投手はオープン戦の防御率こそ5.40と振るわなかったが、レギュラーシーズンでは47試合で防御率1.35と圧倒的なピッチングを披露。ポストシーズンでは抑えを務めるなど、前年以上の活躍を見せてブルペンの中心的存在の一人となった。

 ともにオープン戦で防御率0.00と完璧な投球を見せた田中正義投手は、開幕後も49試合で防御率1.32と見事な投球を展開。同じくオープン戦の防御率が0.00だった宮西尚生投手と、防御率1.93と好投した池田隆英投手、奪三振率9.66を記録した生田目翼投手も開幕後に一定以上の数字を記録しており、実績ある投手たちが調整能力の高さを示した。

 移籍1年目の福谷浩司投手はオープン戦で防御率0.00と快投を見せたが、シーズンでは14試合の登板で防御率3.77と登板機会を伸ばしきれず。松岡洸希投手はオープン戦、シーズンともに安定感を欠いたものの、オープン戦でチーム内最多タイの登板数を記録した投手の大半が、開幕後も一軍の舞台で活躍を見せていた点は特筆に値しよう。

東北楽天 オープン戦チーム最多登板投手の成績 ©PLM
東北楽天 オープン戦チーム最多登板投手の成績 ©PLM

東北楽天

 藤平尚真投手はオープン戦でパ・リーグ最多となる8試合に登板。オープン戦の防御率は8.59と安定感を欠いたが、シーズン開幕後はリーグ3位となる62試合に登板して防御率2.11、奪三振率9.96と好投。21ホールド12セーブと勝ちパターンの一角としてフル回転し、文字通りに年間を通してチームのブルペンを支える活躍を見せた。

埼玉西武 オープン戦チーム最多登板投手の成績 ©PLM
埼玉西武 オープン戦チーム最多登板投手の成績 ©PLM

埼玉西武

 来日1年目のウィンゲンター投手はオープン戦の6試合で防御率1.50、奪三振率15.00と開幕前の時点で実力の一端を示すと、レギュラーシーンでも期待に違わぬ投球を披露。49試合で防御率1.74、奪三振率13.31と支配的なピッチングを展開し、セットアッパーとして31ホールドを記録。オープン戦で示した優秀な投球内容が本物だったことを証明してみせた。

 佐藤隼輔投手は2023年から2年連続で45試合以上に登板して防御率2.50以下と好投し、昨年もオープン戦では6試合で防御率3.00と一定の成績を残したが、開幕後は故障の影響もあり、20試合で防御率6点台と不本意なシーズンを送る結果となった。

千葉ロッテ オープン戦チーム最多登板投手の成績 ©PLM
千葉ロッテ オープン戦チーム最多登板投手の成績 ©PLM

千葉ロッテ

 鈴木昭汰投手はオープン戦で6試合に登板して防御率0.00と完璧な投球を見せたが、シーズンでは29試合で防御率4.82と苦しみ、防御率0.73を記録した前年の活躍を再現できず。菊地吏玖投手もオープン戦では防御率2.45と好投したが、開幕後は防御率5.32と不振に陥り、前年の防御率2.25という数字から大きく成績を悪化させるかたちとなった。

 その一方で、横山陸人投手はオープン戦の防御率1.35という好成績をシーズン開幕後の活躍につなげ、自身初の50試合登板を達成して防御率2.08と安定した投球を展開。シーズン途中からはクローザーの大役も担って20ホールド12セーブを記録し、故障者続出で安定感を欠いたブルペンを支える存在として大車輪の働きを披露した。

オリックス オープン戦チーム最多登板投手の成績 ©PLM
オリックス オープン戦チーム最多登板投手の成績 ©PLM

オリックス

 山崎颯一郎投手は防御率4.76と安定感こそ欠いたものの、オープン戦でチーム最多の6試合に登板。開幕後も防御率4.28と調子の波は激しかったが、登板数は28試合と前年の7試合から大きく増加。奪三振率10.54と持ち前の奪三振力を発揮し、7月以降は4カ月連続で月間防御率3.00以下を記録するなど、完全復活への足がかりを築く一年を送った。

福岡ソフトバンク オープン戦チーム最多登板投手の成績 ©PLM
福岡ソフトバンク オープン戦チーム最多登板投手の成績 ©PLM

福岡ソフトバンク

 松本裕樹投手はオープン戦では6試合で防御率6.35と苦しんだが、シーズン開幕後は51試合で防御率1.07、奪三振率9.95と例年以上の安定感を発揮。リーグ最多の44ホールドポイントを記録して自身初タイトルとなる最優秀中継ぎ投手を受賞するなど、セットアッパーとしてチームをリーグ優勝と日本一に導く立役者の一人となった。

 ヘルナンデス投手はオープン戦で防御率1.50と好投したが、開幕後は42試合で防御率3.35、奪三振率9.60と、前年の防御率2.25、奪三振率13.50という成績から数字を落とした。岩井俊介投手はオープン戦で防御率3.52と一定の投球を見せ、開幕後も防御率2.89と好成績を残したが、投手陣の層の厚さにも阻まれて8試合の登板に終わっている。

オープン戦の時点で、チームの投手起用の方針が垣間見えるケースも

 齋藤投手、藤平投手、ウィンゲンター投手、横山投手、松本裕投手と、多くの球団において勝ちパターンとしてチームを支えた投手が見受けられた。それに加えて、チームの投手起用の方針が、オープン戦の時点で垣間見えることがある点も興味深い要素となっている。

 北海道日本ハムは他の球団よりも各投手の登板数が1試合少なく、リーグで最も多い7名の投手が最多タイの数字を記録した。北海道日本ハムではレギュラーシーズンにおいてパ・リーグで唯一50試合以上に登板した投手がおらず、特定の投手に負担をかけない方針がオープン戦の段階から示されていた。

 その一方で、東北楽天の藤平投手はリーグ最多となる8試合に登板。2025年の登板数ランキングの上位8名のうち5名を東北楽天の投手が占めていたが、こちらもオープン戦の時点で力のある投手を優先して起用するチーム方針が示されていたと言えよう。

 今年のオープン戦では、東北楽天の荘司康誠投手と千葉ロッテの木村優人投手が規定投球回に到達。そして、東北楽天の九谷瑠投手、福岡ソフトバンクのオスナ投手とヘルナンデス投手の3名がリーグ最多の8試合に登板した。今季もオープン戦での重用を開幕後の勢いにつなげ、主力投手としてフル回転する投手が多く現れることに期待を寄せたいところだ。

記事提供:パ・リーグ インサイト

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