【月パこぼれ話】「3年で終わり」だと思っていた銀次 プロ生活の転機となった“東日本大震災”

パ・リーグ インサイト 後藤万結子

2025.4.8(火) 21:51

銀次さん©PLM
銀次さん©PLM

 4月7日、パーソル パ・リーグTV公式YouTubeチャンネルにて配信された「月曜日もパテレ行き」第5回の放送に銀次さんと金子侑司さんが出演し、「パ・リーグの新人が大豊作」をテーマに、今シーズンのルーキーの活躍を解説した。今回は、配信には入りきらなかった“こぼれ話”をお届けする。

◇ ◇ ◇

 宗山塁選手、渡部聖弥選手、西川史礁選手など、今季はドラフト1位ルーキーが一軍で躍動していることを受けて、番組では新人選手の活躍をピックアップ。銀次さん、金子さんがそれぞれの視点で評価した。そのなかで、銀次さん、金子さんそれぞれのルーキー時代の写真が流れるシーンが。そこで、生配信後の銀次さんに、自身のプロ1年目を振り返ってもらった。

 2005年ドラフト3位で東北楽天に入団すると、巧みなバットコントロールを武器に通算1239本の安打を積み重ねた銀次さんだが、ルーキーイヤーの春季キャンプ初日、プロのレベルの高さに圧倒され、「あ、もうこれは3年やって終わりだな」と思ったそう。「3年後、地元に帰ってから何をしようかな、というところまで考えていました」と、当時を懐かしそうに振り返った。

 しかし、ある出来事がきっかけで、「もう1回ちゃんと取り組んでみよう、と気持ちを新たにできました」と話す。

「2011年の東日本大震災です。自分が5年目、6年目ぐらいの時に震災が起きて、そこで東北出身者として、東北のために、『気持ちを新たに、もう1回しっかり練習しよう』と。そうしたら、色んな歯車が合ってきて、勢いに乗りました。気持ちの面で大きく変わるきっかけになったのは、震災ですね」

 その後、2013年には131試合に出場し、打率.317、153安打をマーク。悲願の日本一に大きく貢献すると、2014年には、糸井嘉男氏(当時オリックス)とし烈な首位打者争いを繰り広げるなど、チームをけん引する存在へと成長を遂げた銀次さん。“東北のヒーロー”の18年にわたるプロ生活のターニングポイントとなったのは東日本大震災だった。

「東北が大好きです」という力強い言葉とともにユニフォームを脱いだ銀次さんは、現在も球団アンバサダーとして、東北のために、野球振興・社会貢献・地域密着活動に取り組み続けている。

取材・文 後藤万結子

LIVE配信番組「月曜日もパテレ行き」
・配信日:毎週月曜日21時~(シーズン中の10月まで配信予定)
・配信先:パーソル パ・リーグTV公式YouTubeチャンネル
・出演者:週替わりでプロ野球のOBコンビが出演
(銀次さん&金子侑司さん/G.G.佐藤さん&ゲスト/五十嵐亮太さん&T-岡田さん/谷繁元信さん&里崎智也さん)

来週14日(月)は、G.G.佐藤さんと辻発彦さんが登場予定。お見逃しなく!

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