「自分が所属していたチームですし、今はエスコンフィールドで飲食店を出させてもらっていて、一緒に盛り上げたいという気持ちがあったので(ポストシーズン進出は)自分もチームの一員のようにうれしいですね」
そう話したのは、ファイターズOBの新垣勇人さん。昨年からエスコンフィールドにてキッチンカー〈KAKILAND〉を出店しており、近くでチームを見守り続けてきた。「卓ちゃん(中島卓也)もお店に来て直接サインを書いてくれたんですよ」とかつてのチームメイトのほか、他球団の選手も来店し、ホットドッグやイチ押しメニューのバナナジュースなどに舌鼓を打っている。
「ビジターの選手も結構来てくれますね。有原(航平)とか岡(大海)、近ちゃん(近藤健介)…… 石川慎吾はまだ来てくれていないですけど(笑)」
今シーズンのファイターズは、田宮裕涼選手や水谷瞬選手ら若手の台頭が目立ち、大躍進を遂げた。新垣さんもお店を運営しながら「終盤に強いなと。延長戦に入っても負けない」と期待を感じていたという。
「ファンの人たちも、今年は逆転できる強さを感じていると思うので、延長戦でも途中で帰らない人が多いなと見ていました」
ファイターズがパーソル CS パに進出したのは、自身が在籍していた2018年シーズン以来となった。しかし、10月12日の第1戦は、佐々木朗希投手を前に走者を出しながらも決定打に欠け、0対2で完封負け。背水の陣で挑む第2戦、新垣さんは「短期決戦はお互いにベストな状態で臨むので、乱打戦というよりは昨日みたいに投手戦になると思います。ビハインドでも1点差くらいで終盤に持ち込んで、今年のファイターズの粘り強さを出してほしいですね」と話す。そして、「やっぱり松本剛選手はチームを引っ張る存在だと思うので」と選手会長の一打に期待を寄せた。
〈KAKILAND〉は「レギュラーシーズンよりもみんな試合に集中したいと思っているので、開場から試合開始までにたくさんのお客さんがいらっしゃいましたね」と初戦から大にぎわいに。
「ファンの方に本当に楽しんでもらいたいのが一番。僕も笑顔で、元気でみなさんとお話したいです。あとはみなさんが試合に集中できるように、スピーディーに提供したいと思います」と、ファイナルステージ進出を目指すチームとともに気合いを入れた。
取材・文 高橋優奈
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