データでみるパ・リーグ6球団の交流戦注目選手

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2023.5.29(月) 17:05

福岡ソフトバンクホークス・柳田悠岐選手(C)SoftBank HAWKS
福岡ソフトバンクホークス・柳田悠岐選手(C)SoftBank HAWKS

 プロ野球開幕から約2カ月が経ち、5月30日からは「日本生命セ・パ交流戦2023」がスタートする。近年の交流戦ではセ・リーグに勝ち越しを許しているパ・リーグだが、今年はどんな戦いぶりをみせてくれるだろうか。今回はここまでの成績や過去の交流戦の成績などを踏まえ、各球団の注目選手を紹介していく(文章、表中の数字はすべて2023年5月23日終了時点)

今年も得意の交流戦で安打量産なるか?

(C)PLM
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 オリックスで注目したいのは中川圭太選手だ。2019年にはルーキーながら打率.386をマークして交流戦首位打者に輝き、昨季も同.339を残すなど、交流戦を得意としている。今季は杉本裕太郎選手や森友哉選手といった強打者の離脱があった中で、ここまで全試合に出場。追い込まれてからの打率が.256と高く、持ち前のバットコントロールを生かしたバッティングで打線を支えている。今年の交流戦でも安打量産に期待したい。

手術からの完全復活を遂げた剛腕

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 2020年に受けたトミー・ジョン手術を乗り越え、今季から本格的に一軍マウンドへ戻ってきた千葉ロッテの種市篤暉投手。ここまで防御率1.51と抜群の成績を残しており、完全復活を果たしたといって良いだろう。種市投手のピッチングの中で特に目を引くのが、奪三振能力の高さだ。三振の半分以上はフォークで記録しており、試合中に握りを修正することで安定して空振りを奪うことができる。4年ぶりに臨む交流戦でも、自慢の決め球で三振の山を築いてくれるだろう。

交流戦のキーマンは交流戦MVP2度の主砲?

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 今年で18回目の開催となる交流戦で、過去8度の優勝を誇る福岡ソフトバンク。2015年から17年にかけて3連覇をした際、2度交流戦MVPに輝いているのが柳田悠岐選手だ。15年には4割を超えるハイアベレージ、17年には12球団トップの23打点をマークするなど、傑出したバッティングでチームをけん引した。昨季は成績が振るわなかったが、今季はここまで好調をキープしているだけに、MVP級の活躍を期待したいところだ。

交流戦歴代トップの本塁打数を誇るベテランスラッガー

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 3、4月度の「大樹生命月間MVP賞」を受賞するなど、好スタートを切っている埼玉西武の中村剛也選手。元来積極的なバッティングスタイルではあるが、今季はファーストストライクのスイング率が昨季よりも10ポイント近く増加。さらにファーストストライク打率は4割を超えており、その積極性が結果にしっかりと結びついている。過去の交流戦で放った本塁打数79は歴代トップ。積極性を生かして好調をキープしている今季は、何本のアーチを描いてくれるのだろうか。

スライダーのキレを取り戻した鉄腕リリーバー

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 球界を代表するリリーフ左腕である北海道日本ハムの宮西尚生投手。しかし昨季は防御率5.66と振るわず、自己最少の24登板にとどまった。再起を誓いシーズン途中の9月に左肘の手術に踏み切ると、今季はスライダーのキレが復活。奪空振り率は大きく向上しており、投球割合の増加からも自信の表れがみて取れる。交流戦の登板数歴代3位とセ・リーグとの対戦経験も十分の鉄腕が、伝家の宝刀でセの強打者たちを切って取る。

レギュラー奪取を目指して奮闘する右の長距離砲

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 昨季途中にトレードで東北楽天に加入した伊藤裕季也選手。今季は5月に入ってから中軸を任される試合が増えるなど、チーム内で存在感を高めている。今季見られるバッティングの大きな変化として、ボール球の見極めが挙げられる。昨季まではボールゾーンスイング率54.9%と粗さが目立ったが、今季は同25.8%と大幅に改善しているのだ。ここまでのシーズン打率は.234と、まだまだ好成績に結びついているとはいえないが、古巣・DeNAとの対戦が待つ交流戦で成長ぶりを見せつけ、さらなる飛躍につなげていきたいところだ。


文・データスタジアム編集部

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