開幕から約1か月…メジャーへFA移籍の千賀は無傷の3連勝
プロ野球は開幕からまもなく1か月になろうとしている。オフシーズンの移籍は、今季の勢力図を見る上で重要な要素だ。ここではフリーエージェント(FA)権を行使し、メジャーを含む他球団入りを選んだ5人がどんな滑り出しを見せているのか注目していきたい。(数字は24日時点)
まず順調な滑り出しと言えるのは、北海道日本ハムから福岡ソフトバンクへ移籍した近藤健介外野手だろうか。3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では日本代表「侍ジャパン」にも選出され、不動の2番打者として世界一に貢献。福岡ソフトバンクに戻っても「2番・左翼」としてここまで全試合に出場し、打率.277、2本塁打、11打点とまずまず期待に応える働きを見せている。
近藤と並び、オフの“目玉”として鳴り物入りで移籍した森友哉捕手も実力を存分に発揮している。埼玉西武からオリックスへ移り、開幕戦ではいきなり古巣を相手に9回2死から劇的同点ソロを放つ活躍。ここまでDHで6試合、捕手として13試合の出場で、打率.284、本塁打2本、7打点。自慢の強打での活躍に今後も期待したいところだ。
思わぬ出だしとなったのは、オリックスから北海道日本ハムへ移籍した伏見寅威捕手だ。13試合出場で34打数3安打の打率.088と、打撃が上向いてこない。定位置争いのライバルとなる宇佐見真吾捕手も、開幕から15打数無安打で2軍落ちしただけに、最下位に沈むチームを引き上げるためにも攻守での躍動に期待したい。
横浜DeNAから福岡ソフトバンクへ移籍した嶺井博希捕手も、出番を待つ展開が続く。侍ジャパンにも選ばれた甲斐拓也捕手が全試合でスタメン出場しており、2番手捕手という立場だ。ここまで4試合出場で1打席に立っただけ。負担がかかるポジションということもあり、控えの存在も重要となるが今後の起用はどうなっていくだろうか。
日本球界から飛び出した選手もいる。海外FA権を行使してメッツへ移籍した千賀滉大投手は、20日(日本時間21日)のジャイアンツ戦に先発し、3勝目(0敗)を挙げた。ただ、防御率は4.29で、14日(同15日)のアスレチックス戦ではチームは大量リードする中で4回2/3を4失点で降板。あとアウト1つで白星を“奪われる”場面もあった。本人も反省を口にし、ここからどう修正していくのか期待したい。
たとえ開幕でつまずいたとしても、まだまだ長いシーズンでの挽回は可能だ。明暗が分かれるスタートを切ったFA戦士が、これからどんな働きを見せるか注目していきたい。
(Full-Count編集部)
記事提供: