埼玉西武は秋山翔吾選手がオフにメジャーへ移籍。2014年9月6日から秋山選手が守り続けていた中堅のポジションが空き、埼玉西武の外野手事情は大きく変貌を遂げようとしている。空いたセンターはもちろん、両翼にもどんな選手が起用されるのか、キャンプでの様子にも注目したい。
昨季、華麗なプレーで両翼を支えた2人は当確か!?
センターとして筆頭候補に挙がるのは金子侑司選手だろう。昨季は41盗塁で自身2度目のパ・リーグ盗塁王に輝き、守ってもチームを救うファインプレーを幾度となく見せた。これまでの一軍公式戦ではセンターの経験がないが、オープン戦などでは起用されたこともある。守備力の高さも申し分なく、大きな期待を寄せられている。
昨季、金子侑選手とともに外野のスタメンに多く名を連ねたのは木村文紀選手。規定打席にはわずかに届かなかったが、自身最多の130試合に出場。2桁本塁打を達成するなどパンチ力も見せた。足の速さはもちろん、肩の強さもあり、守備の評価は高い。昨季の打率は.220と悔しい結果にはなったが、今季は好成績を残せるか。
秋山選手の弟子に育成出身選手まで…… 期待の若手は?
昨年、一軍の舞台に出てきたのは愛斗選手、鈴木将平選手、戸川大輔選手の3選手。その中でも、愛斗選手と鈴木選手はキャンプA班スタート。まずはこの2人に注目したい。
愛斗選手は3人の中で一番多い42試合に出場。守備や代走からの起用がメインとなったが、2年越しのプロ初ヒットを記録。今季こそレギュラー獲得に向けてアピールを重ねたい。鈴木選手は16試合に出場し、初ヒットと初打点、初盗塁を記録した。オフには昨年、今年と2年連続で秋山選手の自主トレに参加。師匠からの教えを胸に一軍での活躍を見せたい。
戸川選手は育成出身のクリーンナップ候補。昨季一軍では5月31日の千葉ロッテ戦でプロ初本塁打を記録した。二軍では91試合に出場し規定打席に到達し打率.262で44打点。キャンプはB班スタートとなったが、攻守ともにさらにレベルアップして外野手争いに食らいつきたい。
一軍での出場が期待されるのは川越誠司選手と高木渉選手。川越選手は投手から野手に転向した1年目、二軍で打率こそ.214であったが、8本塁打、34打点と存在感を見せた。今キャンプA班に抜てきされた川越選手の打撃センスに注目したい。高木渉選手は、高卒2年目で育成から支配下登録へ。打率.256、12本塁打と結果を残し、未来のレギュラー候補へ着実に踏み出している。
内野からの刺客も!? ユーティリティーな選手
外野手争いに参加するのは外野手だけではない。外崎修汰選手は内野手登録ではあったが、2017年シーズンに外野に挑戦しユーティリティーとしてブレイクを果たした。2019年はセカンドにつくことがほとんどであったが、内野手事情によっては外崎選手が再び外野のポジションへ、ということもあるだろう。
また、新外国人のコーリー・スパンジェンバーグ選手も内野手登録だが、キャンプでは外野手として参加する予定。元々外野の経験もあり、さまざまな起用が可能といわれている。貴重な即戦力として外野の穴埋めに期待したい。
いよいよキャンプイン目前。キャンプでアピールに成功し、次なる“センター”となる選手は誰になるのか、そして、新たなレギュラーの座をつかむのは一体誰なのか。埼玉西武のアツい外野手争いからは目が離せない。
丹羽海凪
人気記事
・内野安打にまつわるトップ10を紹介!
・パ・リーグが誇る「小さな巨人」たち
・埼玉西武・外崎修汰選手の魅力に迫る!
・野球女子の一年に迫る!
・パ・リーグの先輩・後輩相関図
記事提供: