2019年シーズン終了からはや1カ月。今シーズンもさまざまな好プレーや珍プレーが生まれ、多くの観衆を魅了した。そんなあまたのプレーの中でも、特にファンに人気だったのはどのプレーなのか。そこで今回、「パーソル パ・リーグTV」で人気だった動画を独自に集計し、2019年シーズンの上位10本を前編・後編に分けてランキング形式で紹介。人気を集めた動画とともに、今季を振り返ってみてはいかがだろうか。
10位 大田泰示の好捕に元同僚も賛辞を送る
6月14日、札幌ドームで行われた北海道日本ハムと巨人の「セ・パ交流戦」。北海道日本ハムが3点を追う5回表、2死から巨人の坂本勇人選手が放った打球は、右翼手の後方を襲う大飛球に。この打球に対して北海道日本ハムの大田泰示選手は、半身で白球を追いかけ、最後は背中をフェンスにたたきつけながらジャンピングキャッチ。体を張ったこの好捕には、かつての同僚である坂本選手もヘルメットを脱いでたたえていた。
9位 名手・今宮健太がピンチを脱するスーパープレー
4月25日、ヤフオクドームで行われた福岡ソフトバンクとオリックスの第6回戦。オリックスの先発・山本由伸投手の前に、鷹打線が8回までわずか1安打と抑え込まれる一方、投手陣が粘りを見せ、スコアレスのまま試合は延長戦へ突入。
そして迎えた延長10回表、3番手の森唯斗投手が2安打を浴びて2死1,2塁のピンチを招く。この場面で福田周平選手の放った打球は、二塁ベースの後方へ。中前に抜ける適時打かと思われたが、今宮健太選手が回り込んで捕球すると素早く二塁へ送球してアウトに。広い守備範囲で窮地を脱し、続く10回裏のサヨナラ勝ちを呼び込んだ。
8位 佐藤龍世がソロHR→本人「?」
9月26日、両チームともに順位を確定させて臨んだこの試合。埼玉西武は初回に浅村栄斗選手に2ランを浴びるなど終始劣勢の展開の中で、唯一の得点シーンがランクインした。
8回表、先頭の佐藤龍世選手が甘いボールを捉えると、打球は左翼席に飛び込む2号ソロとなる。しかし、本人はスタンドインに気付かなかったのか、一塁付近でしばらくストップ。少し間をおいて、周囲に本塁打であることを確認してからダイヤモンドを一周。これにはベンチの辻発彦監督も笑みを浮かべる一幕となった。
7位 宋家豪の好救援で貴重な1点を守り抜く
8月31日、楽天生命パーク宮城で行われた楽天と北海道日本ハムの第22回戦。北海道日本ハムのエース・有原航平投手を前に、楽天は3回までに5人の走者を出しながらも得点できず。
それでも先発の辛島航投手が粘り強く無失点投球で打線の援護を待つと、5回裏に連打からチャンスを作り、併殺打の間に1点を先制した。しかし直後の6回表、辛島投手は2死満塁のピンチを招いて降板。このピンチで後を託された宋家豪投手は、横尾俊建選手を空振り三振に仕留める見事な火消しを見せ、一打逆転の窮地を脱した。
6位 森友哉のホームランで試合終了※サヨナラではありません
8月28日、釧路市民球場で行われた北海道日本ハムと埼玉西武の第23回戦での出来事。序盤からシーソーゲームとなり、埼玉西武がリードで迎えた8回表の攻撃。この回先頭の森友哉選手が18号ソロ弾を放って10対8とリードを広げると、その直後、審判団による協議がなされ、この試合は日没コールドゲームに。照明設備がない地方球場ならではの事態に多くの注目が集まった。
5位 嶋基宏の紳士な対応が高評価?
5月2日、ヤフオクドームで行われた福岡ソフトバンクと楽天の第5回戦。福岡ソフトバンクが初回に今宮選手の適時打で先制したが、その後は両先発が粘りを見せ1対0のまま迎えた5回裏に珍プレーが生まれた。
楽天先発の古川侑利投手が2死満塁のピンチを招くと、この場面で松田宣浩選手の打ち上げた打球は本塁の真後ろへ。飛球を追った嶋基宏選手は球審と正面衝突してしまう。接触もなんのそので邪飛をミットに収めた嶋選手は、すぐに主審の元へ駆け寄り声をかけた。
4位 田浦文丸のチェンジアップはあの人のお墨付き!
7月10日、ヤフオクドームで行われた福岡ソフトバンクと埼玉西武の第14回戦。福岡ソフトバンクは1点ビハインドの7回表に一挙4点を奪われた。
敗色濃厚となった中、8回表に田浦文丸投手がプロ初登板を果たすと、「魔球」と称される決め球のチェンジアップでプロ初三振を奪った。この「魔球」をカブスのダルビッシュ有投手が自身のTwitterで絶賛し、注目が集まった。
後編ではトップ3を紹介!
文・山下虎太郎
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