11月27日、第54回三井ゴールデン・グラブ賞の表彰式が行われ、セ・パ17選手(埼玉西武・ネビン選手は欠席)に、金色のグラブ型トロフィーが授与された。
2年連続で最多勝利投手賞を獲得した北海道日本ハム・伊藤大海投手や、育成出身としては史上初となる首位打者に輝いた福岡ソフトバンク・牧原大成選手など、今回パ・リーグは6選手が初受賞。フレッシュな顔ぶれが並んだ。
なかでも、プロ入り10年目の東北楽天・村林一輝選手は、三塁手での初受賞。昨季までは主に遊撃手を務め、堅実な守備でレギュラーに定着した村林選手だったが、今季は宗山塁選手の加入もあって、三塁手としての起用がメインに。それでも、ポジション変更をものともしない活躍でコンスタントに結果を残し続け、137試合で513打数144安打、打率.281の好成績をマーク。三井ゴールデン・グラブ賞だけでなく、自身初の打撃タイトルである最多安打賞やベストナインに輝き、チームの要へと成長を遂げた。
表彰式では、引き締まった表情でグラブ型トロフィーを受け取った村林選手。「与えられたところで、自分のベストを尽くそうと思って試合に臨んでいました」と今季を振り返り、「また獲れるように頑張りたいと思います」と来季もまた、この舞台にかえってくることを誓った。
金色のグラブ型トロフィーは「みんなに自慢したい」

表彰式後、開口一番「めちゃくちゃ嬉しいです」と喜びをかみしめた村林選手。長い下積みを経て、10年目でようやく手にした金色のグラブ型トロフィーについては「とりあえずみんなに自慢したいなと思います」と顔を綻ばせた。
続けて、今回の受賞は「自信にしたい」と語り、「与えられたところでパフォーマンスするということがプレーヤーとしてするべきことですが」と強調しつつも、「ショートでも獲れたらいいなと思います」と次なる目標も見据えた。
数多くの好プレーでファンを魅了した村林選手。来シーズンはどんなプレーを見せてくれるのか、早くも来季の活躍を期待せずにはいられない。

取材・文 後藤万結子
