楽しいときや悲しいとき、何かを頑張りたいときやリラックスしたいとき。その時々の気分によって聴きたい音楽は違うはず。
パ・リーグ選手の生活に寄り添う音楽は? 選手の日常や人となりが垣間見えるプレイリストを紹介します。
第6回には北海道日本ハム・郡司裕也選手が登場。大学入学後、back numberファンの同期と一緒に、初めてライブに行ってからどハマりしたという郡司選手に「背中を押してくれるback numberの曲」を選んでもらいました。
【これまでの『プレイリスト パ』はこちら】
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(1)青い春
・・・1曲目はやっぱり登場曲にもしている『青い春』ですね。僕の今まで生きてきた人生と言ったら大げさですけど、すごく共感できる部分がたくさんあって。失敗と成功を繰り返すみたいな、そういうところが共感できますね。青春をテーマにした曲で、青春時代の気持ちの浮き沈みやもがいている感じが、ファイターズに来て「イチから頑張ろう」と思った部分に似ているなと思いました。
登場曲はサビの「踊りながら~」というフレーズから流れます。本来の歌詞の意味ではありませんが、なるべく体が固まらないように、心躍るような気持ちで打席に向かっていますね。打席を楽しむくらいの気持ちで、それくらいの余裕を持って打席に入っています。
(2)SISTER
・・・ドラゴンズ時代に登場曲として使っていました。まさに「自分への応援ソング」がテーマの歌です。鏡に映った自分に問いかけるというか。『青い春』とちょっとニュアンスが似ていて、「明日を向いていこうぜ」というような曲です。back numberさんは「ああ、言いたいけど言えないな~」みたいな、そういうもどかしさとかを歌にしていて、普段はそこに共感することが多いんです。でも『SISTER』は、すごく前向きな気持ちにさせてくれる曲ですね。
(3)ささえる人の歌
・・・「自分を支えてくれる曲」といったら『ささえる人の歌』ですね。ニュアンスとしては、地元に残っている両親からの曲なのかなという感じはしますけど、いろいろな人に置き換えて聴くことができると思います。恋人とか、恩師とか、兄弟とか。そういった自分を支えてくれる人のことを思い返せる素敵な歌ですね。
仙台育英に進学した当時は、親元を離れて仙台の高校に行くことに全然抵抗がなくて。すごく楽観的なので「まあ、なんとかなるっしょ」くらいの気持ちで進学したんですけど、今思い返してみると、すごい決断をしたなと感じますね。『ささえる人の歌』を聴くと、今になって両親の気持ちを想像することができますし、後々響いてきた感じがします。当時は本当に何とも思ってなくて、まだまだ子どもだったなと思いました。
(4)手紙
・・・『ささえる人の歌』と同じ系統の両親大感謝ソングですね。母の日とか登場曲にしようかと思ったんですけど、ちょっと大げさかなと思ってやめました。(登場曲にしたら喜ぶんじゃないですか?)いや、多分両親はわからないと思います(笑)。
(5)スーパースターになったら
・・・back numberさんの曲は自分の心理状態によって、ハマってくるものが違うんです。その時々にぴったりの曲が必ず1曲はある気がしますね。ドラゴンズからファイターズに移籍してきたときは『スーパースターになったら』を聴きまくっていました。めちゃくちゃ失恋ソングなんですけど(笑)。「遠くからでもわかるくらいのスーパースターになってやるぞ」といったテーマの曲で、野球において「スターになってやるぞ」と思った当時の気持ちに合っていました。
(6)世田谷ラブストーリー
・・・バチバチの失恋ソングもプレイリストに入れましょうか。僕が一番好きなのは『世田谷ラブストーリー』。ストーリー性があるので、曲を聴いただけで一本の映画を観ているような感じです。実際にこれをテーマにした短編映画もあって、あれは「男……」って感じですよね。モジモジして好きな子を引きとめられずに家に帰しちゃって。でも、そこがエモいですね。
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■郡司裕也選手 プロフィール
千葉県出身、1997年12月27日生まれ。仙台育英高、慶応大を経て2019年ドラフト4位で中日に入団し、2023年シーズン途中に北海道日本ハムへトレード移籍した。本職は捕手ながら打力を生かし、2024年には主に三塁手として出場。初めて規定打席に到達するなど、127試合で打率.256、12本塁打、49打点とキャリアハイのシーズンを送った。2025年は前半戦でサヨナラ打を3度記録と、勝負強い打撃が光っている。MBTIはESTJ(幹部)。
