FA権行使の決断はCS終了後「今の自分あるのはライオンズのおかげ」
埼玉西武の浅村栄斗内野手が7日、球団事務所で記者会見を行い、国内フリーエージェント(FA)権行使を宣言した。宣言残留を認めている埼玉西武に加え、オリックスなど複数球団による争奪戦が本格スタートする。
スーツ姿で会見に登場した浅村は「この度、私、浅村栄斗はFA権を行使する決断をしたことをご報告いたします。書類は出しました」と明言。「ライオンズに育てていただいて、この権利を獲得したことは事実なので、感謝の気持ちでいっぱいです」と、10年を過ごした埼玉西武に対する感謝の気持ちを述べた。
さらに、FA権を行使した意図について「権利を行使はしましたが、外に出るから行使ということではなく、他球団の評価を率直に聞きたいと思ったことが理由です」とし、「自分の野球人生なので、しっかり個人として考えないといけないと思い、あまり他の方に相談はしていません。自分で決めました」と明かした。
FA権行使を決めたのは、クライマックスシリーズが終わった後のこと。リーグ優勝をつかんだチームに思い入れが強いようで「ドラフトでこの世界に入れてもらって、今の自分があるのはライオンズのおかげです。一昨年からキャプテンもやらせてもらいましたし、ライオンズを最優先で考えたいと思っています」と、残留優先の方向も明かした。
2008年ドラフト3位で埼玉西武入りした浅村は、プロ3年目の2011年から1軍に定着。主に二塁手として活躍し、2016年からは3年連続で全試合出場を果たした。プロ10年目の今季は自己最多かつ球団新記録となる127打点で打点王を獲得。打率.310を記録したほか、同じく自己最多となる32本塁打をマークし、埼玉西武の日本人選手では初めて3割30本塁打100打点を達成。また、主将としてチームのリーグ優勝に大きく貢献した。
通算1113試合に出場し、打率.287、147本塁打、645打点、68盗塁の成績。オリックスらが獲得に興味を見せているが、脂の乗った27歳の決断に注目が集まる。
(岩国誠 / Makoto Iwakuni)
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