10月30日、甲子園で行われた「SMBC日本シリーズ2025」第5戦で勝利した福岡ソフトバンクが5年ぶり12度目の日本一に輝いた。試合後行われた優勝記者会見では、小久保裕紀監督、周東佑京選手、山川穂高選手が登壇。以下、山川穂高選手、周東佑京選手の一問一答。
山川穂高選手
ーーMVPを獲った今の気持ち
うれしいですね。
ーーキャリア初の日本一。どんな景色が見えたか
たぶん今後記憶に残るのは(川瀬)晃からボールが来たシーンですね。あのボールの景色は残ると思います。
ーー悔しい思いをした昨年の日本シリーズ。今年はどういう想いで臨んだか
最初スタメンじゃなかったですし、1試合目が終わって、2試合目のアーリーワークでやっとつかんで、『あ、これ絶対打てる』って思って。その感覚があったので、かなり自信を持った状態で入れました。アーリーワークでカーブマシンをずっと打っていたんですけど、いつも以上にバンバンバンバン(打球が)飛ぶ。“技術”が自分に自信を取り戻させてくれたというところでしたね。
ーー「勝ったら言います」と話していた打撃のポイント。具体的には
めちゃくちゃ意識していたのは『かかとの骨』です。ずっと意識していました。両方のかかとですね。ちょっと後ろに倒れるように構えてみたりだとか、今年一年は1000回くらいバッティングフォームをトライしてみたり、『ああでもない、こうでもない』と何一つイメージ通りできなかったんですけど、最後の最後、朝練習しているときに『これだ』というのが来た。分かりやすく言うと……、2時間くらいかかるのでやめておきます(笑)。
ーーそこから3試合連発
かかとを意識した段階で、構えているときに打てると思っている。構えているときに打てると思ったら実際打てますし、球も遅く見えたりとか、そういうのもあったので、3試合連続がどうというよりは、結果的には絶対打てると思っていました。
ーー3試合連続は日本シリーズタイ記録。球団では、2000年の城島健司氏以来の快挙
大変光栄に思います。
ーー苦しんだシーズン。それでも最後をMVPで締めた。この一年をどう総括するか
早く練習したいですね。この感覚を忘れたくないですし、今年もしこの感覚が(シーズン)頭から来ていたらとどうしても思ってしまうので。なかなかそうはうまくいかないですけど、なぜこの感覚で打てたのかというのを分析して、本当の自分のものとしたいです。今、バッティングがしたいです。明日はさすがに休みますけど、明後日くらいからバットは振ろうと思いますね。
ーー最後に、ファンへのメッセージ
シーズン中はイライラさせてしまったと思うんですけど、最後にいい姿を見せられて良かったと思います。応援してくれて、いつも力になっていましたので、来年も応援してもらえるように頑張ります。
周東佑京選手
ーー5年ぶりの日本一。心境は
昨年の悔しい思いもあったので、今年日本一になれて非常にうれしく思います。
ーー監督の仰っていた「3つの山」をのぼりきりました。選手会長として、今どんな景色が見えていますか
本当にうれしいというか……、その言葉しか出てこないぐらいの景色かなと思います。
ーー今日は8回までビハインドの展開。ベンチの雰囲気は
点差もまだ2点でしたし、そんなに焦ることなく、何とかしようという雰囲気は全員から感じていました。
ーー柳田選手の同点ホームランがあり延長戦へ。ベンチに雰囲気に変化はあったか
やっぱり柳田さんが打ってすごい盛り上がりましたし、あのホームランを柳田さんが打ったことで、本当に負けられない試合になったのかなと思います。
ーーこの日本シリーズを通じて、改めてホークスの強さはどんなところにあると感じたか
誰が出ても、高いパフォーマンスを出せる選手が多いですし、何より全員が自信をもって、グラウンドに立てているところかなと思います。
ーー周東選手は日本シリーズ新記録の1試合5安打をマーク。歴史に名を刻んだシリーズとなった
打つ方で名前を残せるとは思わなかったですし、これだけ長い歴史の中でそういう記録を残せたって言うのは光栄なことだと思います。うれしく思います。
ーー好調の要因は
ボールの見え方が非常に良かったです。CSの時からもそうですけど、自分の感覚の中では悪いと思っていなかったので、やることをしっかり決めて、それができれば結果は出せるのかなとは思っていました。
ーーけがに苦しみながら満身創痍で駆け抜けてきたシーズン。現在の体の状態は
明日から休みなので、しっかり休みたいなと思います。
ーーけがに苦しむ選手が多い中で戦ってきた今シーズンについて
本当にけが人が、僕も含めてとても多かった。その中で、出てすぐに結果を出せる選手が多かったですし、そういう一つひとつの積み重ねも大きいと思います。何よりも本当にみんな練習をしているので、それをグラウンドでしっかり出せたのが一番かなとは思います。
ーー今年のスローガン「PS!」をどう総括するか
CSのシャンパンファイトの時も言いましたけど、この日本シリーズを勝ってこそ、ホークスとしての2025年のピースが埋まるという話をしました。そういう意味もありますし、今年はけが人が多かった中で、選手もそうですけど、スタッフの方々も誰一人かけがえのないピースになったから、この日本シリーズを勝ち切れたと思う。今年のスローガンの「PS!」にはいろんな意味があったんだと思います。
ーー最後にファンへのメッセージ
昨年日本一を逃して、選手もそうですけど、ファンの方々も悔しい思いをしたと思うので、今年はそこが取り返せてよかったと思います。また来年以降もこうやって12球団で最後まで戦って、応援してもらえるようにがんばっていきたいと思います。
