オーストラリア代表に続き、11月16日に2024プレミア12で侍ジャパンと対戦する台湾代表のなかでも、日本と縁のある選手について紹介していく。
「チェンチェン大丈夫」で日本球界でも愛されたあの投手が代表入り
一人目は、陳冠宇(チェン・グァンユウ)投手(33歳・左投左打/楽天モンキーズ)だ。2011年から4シーズン、横浜DeNAベイスターズでプレー。その後、2015年に千葉ロッテマリーンズに移籍し、主に先発として14試合に登板。5勝4敗、防御率3.23という成績を残した。2016年以降は、主にリリーフとして登板を重ね、2019年には44試合に登板し、1勝1敗5ホールド、防御率3.63と貴重な左腕としてチームに大きく貢献した。
2020年シーズン終了後に退団し、2021年CPBL(台湾プロ野球)ドラフト会議で楽天モンキーズから1位指名を受け入団。CPBL4シーズン目となる今季はセットアッパーとして、54試合に登板し、1勝4敗26ホールド、防御率1.97という好成績をあげる。
そんな陳投手は国際大会での活躍も多い。2015・2019プレミア12、2017・2023 WBCに出場。2019プレミア12では、2023 WBCでは3試合に登板し、4奪三振を記録。今季好調なパフォーマンスを残す陳冠宇投手が勝負所で侍ジャパンと対戦する機会があるか注目だ。
二人目は、張奕(ジャン・イー)投手(30歳・右投右打/富邦ガーディアンズ)だ。2016年のドラフト会議でオリックス・バファローズに外野手として育成選手として入団。2018年シーズン途中から投手として公式戦に出場し、2019年にはついに支配下選手契約へ。2022年にはリリーフとして15試合に登板し、0勝0敗、防御率2.38という成績を残した。
2022年オフにバファローズへ移籍した森友哉選手の人的補償として埼玉西武ライオンズに移籍。2023年は僅か5試合の登板に終わり、シーズン終了後に退団。その後、2024年CPBLドラフト会議で富邦ガーディアンズから2位指名を受け入団。今季は全試合リリーフとして24試合に登板し、2勝3敗7ホールド、防御率4.24という成績をあげる。
国際大会での活躍はめざましく、2019 プレミア12では、2試合に先発。通算投球イニング13回2/3を無失点かつ、いずれの試合でも白星を挙げたことから先発投手部門でベストナインに選出される。
最後の一人は、郭俊麟(クォ・チュンリン)投手(32歳・右投右打/統一ライオンズ)だ。2014年のオフに埼玉西武ライオンズに入団。1年目の2015年は主に先発として21試合に登板し、3勝7敗、防御率5.31という成績を残した。その後、2019年までライオンズに在籍し、退団。
2020年CPBLドラフト会議で富邦ガーディアンズから2位指名を受け入団したが、同年はトミー・ジョン手術のリハビリのため登板なしに終わった。そして台鋼ホークスを経て、今季は統一ライオンズで主に先発として20試合に登板し、最速151キロのストレートとチェンジアップを武器に3勝7敗1ホールド、防御率4.74という成績をあげる。
台湾代表歴も豊富で、2015プレミア12、2017WBCに出場している。今回のプレミア12では他投手のコンディション不良により、代替選出され、活躍が期待される。
日本野球をよく知る3投手が、日本戦で登板する機会があるか。楽しみに待ちたい。
※情報は10月29日時点のもの
文・髙木隆
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