前編では11月9日に開幕する2024 プレミア12の大会概要と侍ジャパンと同じグループに入ったオーストラリア代表で全米ドラフト1位のトラビス・バザーナ内野手(レイクカウンティ・キャプテンズ)やデーブ・ニルソン監督のインタビューを伝えた。
後編ではオーストラリア代表でオリックス・バファローズでのプレー経験を持つダリル・ジョージ内野手(メルボルン・エイシズ)と取材当日に練習試合で対戦した日本製鉄かずさマジックの渡辺俊介監督のインタビューを伝える。
日本野球をよく知る元オリックス育成
――昨年のアジアプロ野球チャンピオンシップに続き、代表に選ばれましたが、代表としてプレーすることに関してどのように感じますか?
とても光栄なことでいつも興奮しますし、幸せな気持ちになります。日本にチームの一員として来ることができ、興奮しています。
――現在のコンディションはいかがでしょうか?
とても良いコンディションです。少し前に痛むところありましたが、今は問題なく良い感触です。名古屋での初戦には問題ありません。
――初戦は日本と対戦します。日本でのプレー経験や日本との対戦経験がありますがどのような印象を持っていますか?
日本はとても良いチームという印象を持っています。とても練習熱心ですし、規律もある良いチームなので、いつも日本代表と戦うときは良い挑戦ができていると感じています。そして日本との試合は観客もたくさんいるのでとてもエキサイティングです。
――日本で印象に残っている出来事などありますか?
とてもたくさんあります。ご飯はいつも美味しいですし、人もとても優しいです。オリックス・バファローズでプレーした経験はとても素晴らしいものでした。
――例年、オーストラリアのウィンターリーグでプレーをされていますが、昨年ウィンターリーグに参加し、今回日本代表に選出された楽天の早川隆久投手と対戦はされました。
彼はとても良いピッチャーと知っていますが、残念ながら対戦する機会がありませんでした。
――今大会の目標は?
チームが勝つことに全力で力になりたいです。そしてメダルを取るためにここに来ていますので、トップを目指して頑張りたいと思います。
――最後に今大会への意気込みと日本のファンへのメッセージをお願いします。
私とオーストラリアチームはこの大会でプレーできることにとても興奮しています。日本に滞在している間にサポートしてくれている日本のファンに「ありがとう」とお伝えしたいです。
日本製鉄かずさマジック渡辺俊介監督のアドバイスは「驚かないこと」
――練習試合を終えてオーストラリア代表チームの印象は?どういった点が印象に残りましたか?
練習試合だったこともあり、いろんなことを試しているなと感じました。バッターは強く振れるボールが来るのをしっかり待っている印象でした。またピッチャーは左のサイドなどバラエティーに富んだ投手陣でオーストラリアらしいなと感じました。
そんななかで、バントだけのために出てくる選手や1アウトからのバントなど、細かく点を取ろうとしてくることが昔あまりイメージなかったので印象的でした。全米ドラフト1位の1番バッターのバザーナ選手はスピードがあるので、上位打線の彼が塁に出るとチームが盛り上がるなという印象です。
――印象に残った選手はいますか?
2番打者のホワイトフィールド選手のタイミングの取り方や、ボールに対してリラックスしてしっかり待てるあのスタイルは日本にはあまりいないので、日本の投手は最初戸惑うかもしれないと感じました。
――海外で野球を経験している渡辺監督、海外でプレーするにあたり日本の選手が気をつけるべきことはありますか?
驚かないことです。けん制の投げ方だったり、審判だったり、球場までのバスが遅延してしまったりだとか、普段と違うことが起きます。何があっても驚かずに「何とかなる」と落ち着いて対応することが国際試合では一番大事だと思います。
――オーストラリア代表に期待することは?
今日の練習試合もそうですが、オーストラリア代表はいつも紳士的で気持ちの良い野球をしているイメージがあります。そういったプレーをする姿勢をプレミア12でも見せてもらい、観戦するファンの方も気持ち良く楽しんで欲しいなと思います。
――日本代表に期待することは?
日本らしく戦っていけば、自ずとチャンピオンに近づくことができると思います。井端監督も大変かと思いますが、自然体でプレーしてもらえればと思います。隙のない野球をしていけば問題ないと思います。
日本で順調な調整を続けるオーストラリア代表は11月13日(水)にバンテリンドーム ナゴヤで日本代表と大会初戦を迎える。今回紹介した選手を中心にぜひ注目してほしい。
文・髙木 隆
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