11月9日に開幕する「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12(以下、「2024 プレミア12」)」。フレッシュなメンバーが揃う侍ジャパンが、国際舞台でどのような活躍をするのか楽しみではないだろうか。今回は、「2024プレミア12」についてと、侍ジャパンと同じグループに入った、オーストラリア代表監督・選手のインタビューをお届けする。
「2024プレミア12」グループA、Bの組み合わせは?
2023年12月31日付WBSC/KONAMI男子野球世界ランキングで上位12チームが出場権を獲得し、オープニングラウンドでグループA、Bに分かれ総当たりで対戦。各グループの上位2チームがスーパーラウンドに出場。スーパーラウンドの1位と2位のチームは優勝決定戦に出場し、3位と4位のチームは3位決定戦を戦う。
侍ジャパンが入るグループBはオープニングラウンドが11月13日から日本対オーストラリア代表(バンテリンドーム ナゴヤ)で開催。その他のグループBの試合は、台湾の台北ドームと天母スタジアムで開催され、スーパーラウンドの決勝・3位決定戦は東京ドームで11月21日から23日にかけて開催される。
侍ジャパンと同グループ。オーストラリア代表選手はベテランと若手に注目
プレミア12オーストラリア代表情報について日本と縁のある選手と、全米ドラフト1位選手を紹介しよう。まずは、ダリル・ジョージ内野手(31歳・右投右打)だ。
2015年から2シーズン、BCリーグ(当時)の新潟アルビレックス・ベースボール・クラブでプレー。2017年にオリックス・バファローズの育成選手として入団したが、支配下にあがることなく退団。その後、2017-18シーズンから5シーズンオーストラリアン・ベースボールリーグのチーム、Melbourne Aces(メルボルン・エイシズ)に所属し2023-24シーズン含めて主に一塁手、三塁手、指名打者としてプレーしている。直近の昨年シーズンは全試合(40試合)に出場し打率.270、本塁打7本(リーグ3位タイ)、打点17をあげ長距離バッターとして成績を残した。
国際大会での活躍も多い。2019プレミア12、2023 WBCに出場。2023 WBCでは全試合で4番として出場し、チームの準々決勝進出に貢献。オープニングラウンドでの侍ジャパンの初戦に、オーストラリア代表の主軸としてプレーするであろうダリル・ジョージ内野手に注目だ。
2024 MLBドラフトで全体1位指名された初のオーストラリア人である、トラビス・バザーナ内野手(22歳・右投左打)だ。強豪アメリカ・オレゴン州立大学での最後のシーズンでは、打率.407、1シーズン大学記録の28本塁打を記録。クリーブランド・ガーディアンズに指名され、ガーディアンズ傘下(マイナーリーグのトリプルA、ダブルAに次ぐハイAに所属する)のレイクカウンティ・キャプテンズで今季は主に二塁手としてプレー。27試合に出場し打率.238、本塁打3本、打点12、盗塁5を記録し、ガーディアンズのトッププロスペクトとして、今後の飛躍が期待される。
国際大会での経験も豊富で2019 U-18ベースボールワールドカップでは、オーストラリア代表の1番打者として大会4位に貢献した。
豪代表監督「日本のファンが我々の努力を理解してくれたことに感謝」
2000年に中日ドラゴンズで1シーズン、外野手や捕手でプレーしたデーブ・ニルソン監督にインタビューした。
――昨年開催されたアジアプロ野球チャンピオンシップの3位決定戦では、オーストラリア代表の公式Xのポストに応える形で、同代表チームの即席応援団が話題になりましたが、いかがでしたか?
オーストラリア代表チームの選手やスタッフは本当に感謝していましたし、日本のファンが我々の努力を理解してくださったことについて、非常に感謝していました。
――今回のプレミア12での目標は何ですか?
最初の目標は東京で開催されるスーパーラウンドに出場することなので、グループBの上位2チームになることです。
――オーストラリア代表チームの選手で注目すべき選手を教えてください。
トラビス・バザーナ内野手です。特にバッティングと走塁について注目してください。
――最後に日本のファン向けにコメントをお願いします。
我々、オーストラリア代表チームは日本のファンのために良い野球をするために、常に努力をしています。日本のファンは野球と選手をよく理解してくれていますし、応援してくれることに感謝しています。
続いて、デーブ監督が注目と話すトラビス・バザーナ内野手にも話をうかがった。
――U-18、23ではオーストラリア代表としてプレー経験がありますが、今回初めてトップチームで代表選手になることはご自身にとってどのような意味を持ちますか?
オーストラリアの将来の野球界に大きな影響を与えたいと考えています。また、プレミア12、WBC、五輪など大きな国際大会でもプレーしたいです。実は、16歳のころに自身を「1番セカンド」とした2026 WBCのスタメンメンバーを描きました。今回プレミア12で代表入りできたことで、成し遂げたいことに近づいているのでうれしく思います。
――大学時代から打球の質や走塁面のデータ解析を通じて、ご自身のプレーの向上を図っているとうかがいました。どのようなことがきっかけで、そのような考えに至ったのですか?
幼少期から野球が好きだったので、上達し、チームとして勝利する方法を常に模索してきました。そして、より本格的にプレーし、映像確認やデータ解析をしていくうちに、試合における些細なことが実は大きな違いを生むことを学びました。また、練習・試合に正しい視点で臨むことで、成長することができると信じています。
――自身のプレースタイルについて教えてください
打撃が良いと思いますし、長打も打てます。また、先の塁を狙う走塁も自信があります。
オーストラリア代表は府中市でプレミア12事前キャンプを行い、社会人野球チームとの公開練習試合を府中市民球場で11月3日から10日にかけて実施予定とのこと。興味が湧いた方はぜひ、球場に足を運んでみてはいかがだろうか。
文・髙木 隆
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