2022年も年末に差し掛かった。新戦力や若手、中堅が台頭する一方で、キャリアに幕を下ろす選手も出るプロスポーツの世界。今回は、2022年に現役を引退したパ・リーグの選手の中から、各球団1名ずつ紹介する。
※情報は2022年12月23日時点。数字は現役時代の背番号
2022年現役引退選手
【北海道日本ハム/7名】
杉谷拳士選手#2、金子千尋投手#19、谷川昌希投手#58
片岡奨人選手#67、長谷川凌汰投手#113、速水隆成選手#122、難波侑平選手#155
【東北楽天/3名】
川島慶三選手#22、釜田佳直投手#41、福山博之投手#64
【埼玉西武/6名】
十亀剣投手#21、内海哲也投手#27、佐野泰雄投手#34
武隈祥太投手#48、熊代聖人選手#58、戸川大輔選手#65
【千葉ロッテ/2名】
松永昂大投手#28、田中靖洋投手#47
【オリックス/1名】
能見篤史投手#26
【福岡ソフトバンク/3名】
高田知季選手#0、明石健志選手#8、荒木翔太選手#136
北海道日本ハム・杉谷拳士
2008年のドラフトで6位指名を受け、帝京高校から北海道日本ハムへ入団。プロ2年目に当時のイースタン・リーグ新記録となるシーズン133安打を放つと、3年目から一軍での出場機会を徐々に増やしていった。
その後はムードメーカー兼ユーティリティーとして一軍に定着。オフにはバラエティ番組に積極的に出演するなど、知名度を高めていった。しかし、直近2年は打率1割台と低迷し、2022年オフに31歳という若さで現役を引退。引退会見ならぬ「前進会見」では、今後は起業する意向を示した。
【一軍通算成績】
777試合 1619打席288安打 16本塁打104打点112四球50盗塁 打率.212 出塁率.286 OPS.586
東北楽天・川島慶三
2006年のドラフト3位で九州国際大学から北海道日本ハムへ入団、2008年にトレードで東京ヤクルトに移籍し、2009年には初の規定打席に到達。2014年に2回目のトレードで福岡ソフトバンクに移籍すると、スーパーサブとして5度の日本一に貢献した。
2021年オフに自由契約となり、2022年は東北楽天と契約するも一軍での打率が.136に終わった。10月3日に戦力外通告を受け、14日に引退を発表。2023シーズンは東北楽天の二軍打撃コーチとして、後進の育成にあたる。
【一軍通算成績】
886試合 2270打席483安打 38本塁打185打点206四球59盗塁 打率.251 出塁率.332 OPS.692
埼玉西武・十亀剣
2011年のドラフトで1位指名を受け、JR東日本から埼玉西武に入団。1年目から主に中継ぎとして41試合に登板し防御率2.72、14HPをマークした。2年目以降は主に先発として登板を重ね、2021シーズンまでに246登板、132先発とブルペンに貢献。
今シーズンも開幕一軍に入り開幕戦にも登板したが、5月28日の横浜DeNA戦以降一軍登板がなく、9月30日に引退を発表。引退試合となった10月2日の北海道日本ハム戦では、石井一成選手を空振り三振に打ち取り、現役に幕を下ろした。2023年からは、埼玉西武のスカウトを務める。
【一軍通算成績】
259試合 53勝50敗21H3S 921.2回 628奪三振 防御率3.98 WHIP1.37
千葉ロッテ・松永昂大
2012年のドラフトで1位指名を受け、大阪ガスから千葉ロッテに入団。1年目から主に中継ぎとしてフル回転し、58試合登板、防御率2.11を記録、以降2019年まで7年連続40登板を達成する活躍を見せた。
しかし2020年は5登板、2021年は左肩の怪我の影響で登板なしに終わり、オフに戦力外通告を受け、育成選手として再契約。2022年の7月30日に支配下登録されるも、2年連続で一軍登板なしに終わり、10月6日に田中靖洋投手とともに引退を発表した。来季からは育成投手コーチを務める。
【一軍通算成績】
359試合 16勝15敗135H1S 300.1回 238奪三振 防御率2.91 WHIP1.33
オリックス・能見篤史
2004年に自由枠で大阪ガスから阪神に入団。阪神で過ごした16年間では443試合に登板し、104勝を挙げる活躍を見せた。2020年オフに自由契約となり、オリックスと契約。2021年には26試合に登板、投手コーチも兼任し、チーム25年ぶりのリーグ制覇に貢献した。
今季は登板機会が減り、9月16日に現役引退を発表した。引退試合となった9月30日の千葉ロッテ戦では、安田尚憲選手を相手に全球直球で勝負。見事空振り三振に仕留めた。
【一軍通算成績】
474試合 104勝93敗57H4S 1743回 1517奪三振 防御率3.35 WHIP1.22
福岡ソフトバンク・明石健志
2003年のドラフト4位で指名を受け、山梨学院大学付属高校からダイエーホークスに入団。4年目から徐々に出場機会を増やすと、2012年には規定打席に到達した。以降もユーティリティープレイヤーとして、ホークス一筋で活躍。
しかし直近2年は成績が振るわず。今季は打率1割台と苦しみ、9月23日に現役引退を発表した。9月24日の引退セレモニーの最後では、2019年にサヨナラ弾を放った際に見せた"バク宙ホームイン"を再び披露。ダイエー時代を経験した最後の野手が、そのキャリアを終えた。来季からは、二軍打撃コーチを務める。
【一軍通算成績】
1008試合 2894打席648安打 17本塁打213打点204四球93盗塁 打率.252 出塁率.309 OPS.645
文・成田理亮
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