【Monday パ】野球の華! 本塁打にまつわる記録で今季を振り返る 〜Oct. 4th week〜

パ・リーグ インサイト

2022.10.24(月) 23:09

左から、山川穂高選手、山本由伸投手、栗山巧選手(C)パーソル パ・リーグTV
左から、山川穂高選手、山本由伸投手、栗山巧選手(C)パーソル パ・リーグTV

「Monday パ」では、月曜日でも皆さまにパ・リーグを楽しんでもらえるよう、パ・リーグの旬な情報を配信してきました。22日より「SMBC日本シリーズ2022」が始まり、パ・リーグを代表してオリックスが戦っています。

第1月曜日・・・「初」記録特集
第2月曜日・・・「二」軍のネクストブレイク選手を特集
第3月曜日・・・気分爽快! 奪「三」振特集
第4月曜日・・・豪快な一撃! ホームラン特集
第5月曜日・・・ 5、8、10月限定の番外編! 内容はお楽しみに

 さて、10月は各週のテーマに沿って今季をプレイバック。第4月曜日の今日は、本塁打を特集します。

ホームランキングの矜持。山川穂高がリーグを席巻!

【パ本塁打ランキング】
1位 山川穂高選手 448打数119安打41本塁打、打率.266
2位 浅村栄斗選手 532打数134安打 27本塁打、打率.252
3位 柳田悠岐選手 437打数120安打 24本塁打、打率.275

 野球の華とも呼ばれる本塁打。今季もさまざまなアーチがパ・リーグでも生まれたが、これを語るうえで外せないのは、やはりこの選手だろう。41本塁打を放ち、3年ぶり自身3度目の本塁打王に輝いた山川穂高選手だ。

 山川選手は開幕早々に太もも肉離れで離脱するも、4月19日に一軍に合流すると、以降は本塁打を量産。5月は打率.321、9本塁打で「大樹生命月間MVP賞」を受賞するなど、ケガの影響を最小限に抑えた。その後も圧倒的なペースで本塁打を放ち、リーグを席巻した。

 そのペースは数字にも表れる。1本塁打にかかる打数を示す指標の「AB/HR」は、規定打席到達者でトップの“10.93”を記録。2位(柳田悠岐選手、18.21)に大きく差をつける結果となった。6月には日本人最速ペースでの通算200号本塁打をマークし、90打点で打点王との二冠も達成するなど、さらなる進化を遂げた山川選手。来季も豪快な一発で“どすこいポーズ”を何度も見せてくれそうだ。

 本塁打ランキング2位に入った浅村栄斗選手も、8月にはプロ野球67人目となる250本塁打を記録した。86打点は、山川選手に4打点差に迫る3位の成績。鷹の主砲・柳田悠岐選手は、怪我や不調に苦しみながらも、リーグ3位の24本塁打を放った。異次元の飛距離や詰まりながらも本塁打にするシーンなど「らしい」本塁打で今季もたくさん“魅せて”くれた。

山本由伸はさすがの記録。伊藤大海も肉薄

 投手視点からは、本塁打の打たれにくさを被本塁打率から紐解いていこう。被本塁打率とは、投手が9イニングを投げた際の平均被本塁打数を表したもので、計算式は「(被本塁打数)÷(投球回)×9」となる。

 規定投球回に達している先発投手で、山本由伸投手の「被本塁打率」はリーグトップの”0.28”を記録。今季の全26登板で6本塁打しか浴びていない。さすが、2年連続投手4冠、リーグ優勝に導いたエースと言える記録だろう。

 山本投手に肉薄する”0.29”を記録したのは伊藤大海投手だ。今季は26登板で5被本塁打と本数自体は山本投手よりも少ない。2年目の若き右腕は新球場で迎える来季も、北の大地を湧かせてくれるに違いない。

頼れる獅子の両ベテラン。記録にも記憶にも残るアーチを描く

 最後に獅子のベテランが見せた一発を取り上げよう。まずは中村剛也選手の通算450本塁打達成をピックアップ。8月12日の東北楽天戦、2回無死、左翼スタンド中段に飛び込む美しいアーチをかけ、史上14人目となる大記録を打ち立てた。6度の本塁打王を獲得するなど、球史に残る稀代のアーチストは、通算本塁打をどこまで伸ばすのだろうか。

 栗山巧選手の代打サヨナラ本塁打は、「記憶」に残るアーチに。5月29日の横浜DeNAとの第3回戦、9回無死から3球目を引っ張った。打球は右翼スタンドに飛び込むサヨナラ弾。21年目の頼りになるベテランが試合を鮮やかに締めた。

 野球の華、とも言われる本塁打。これまで数々のドラマを演出してきた空中戦から、来季はどのような名場面が生まれるだろうか。

「SMBC日本シリーズ2022」ではオリックスが1敗1分

 22日から始まった「SMBC日本シリーズ2022」では、日本一の座をかけ、オリックスと東京ヤクルトが2年連続で対戦している。初戦ではエース・山本投手が痛恨の2被弾を浴びると、その後も投打がかみ合わず黒星スタート。連敗阻止を狙った23日の試合では、9回裏まで3点リードの展開も、最終回にまさかの同点3ランを許し、引き分けに終わった。

 25日からは京セラドーム大阪に場所を移し、本拠地3連戦が幕を開ける。「SMBC日本シリーズ2022」では、先に4勝したほうが王者に。昨日は同点後サヨナラ負けをしなかった、という点でプラスに捉え、前を向いていきたい。

文・山岡雄一郎

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