4月10日、埼玉西武対福岡ソフトバンクの試合で珍しいプレーが生まれた。まずは動画をご覧いただこう。
この日、埼玉西武の先発は来日初登板となったエンス投手。4回までノーヒット投球を続けていたが、2点リードの5回表、先頭打者に四球を与えると、続く打者にこの試合初安打を許し、無死1、2塁のピンチを迎える。
ここで打席には甲斐拓也選手。バントの構えからヒッティングに切り替えると、鋭い打球が3塁方向へ飛んだ。これをサード・山田遥楓選手が素早い反応で捕球し、3塁ベースを踏んでまずは2塁走者がアウトに。そのままボールはセカンド・外崎修汰選手、ファースト・呉念庭選手と渡り、パ・リーグ公式戦では86度目となるトリプルプレーが完成した。
このビッグプレーで流れをつかんだ埼玉西武は、直後の5回裏、6回裏に得点を挙げリードを6点に広げる。投手陣もその後福岡ソフトバンクに得点を与えず、見事勝利を収めた。
埼玉西武は2012年以降5度も記録! 動画で振り返る、過去のトリプルプレー
2012年以降のパ・リーグでは今回含め6度のトリプルプレーが記録されているが、なんとそのうちの5回が埼玉西武によるもの。その華麗なプレーを動画で振り返る。
2012年7月1日 対北海道日本ハムファイターズ
動画はこちら:激レア! まさかのトリプルプレー完成で球場大盛り上がり
まずは2012年1回目のトリプルプレーから。無死1、2塁の場面、先発・菊池雄星投手が陽岱鋼選手を変化球で打ち取ると、サードのヘルマン選手が3塁ベース付近で捕球。そのまま3塁を踏み、素早い連係で3つのアウトを奪った。
2012年8月17日 対東北楽天ゴールデンイーグルス
動画はこちら:【衝撃捕球からのトリプルプレー!!】埼玉西武が衝撃プレー
こちらは外野手のスーパーキャッチが呼び込んだトリプルプレー。ライトの頭上を越えるかと思われた打球を、熊代聖人選手が背走しながらキャッチ。2塁、1塁とボールを渡し、飛び出していた2人のランナーは戻りきれずアウトとなった。
2018年8月28日 対東北楽天ゴールデンイーグルス
前回から6年ぶりとなる埼玉西武のトリプルプレーは県営大宮球場で起こった。先発の多和田真三郎投手は初回から無死1、2塁のピンチを迎える。しかし、ここでサード・中村剛也選手が今江年晶選手の打球を軽快な動きでさばき、トリプルプレーでピンチを脱した。
2021年8月14日 対東北楽天ゴールデンイーグルス
トリプルプレーは昨季にも記録されていた。無死1、2塁の場面で、ライトへ飛んだライナー性の打球を愛斗選手が好判断で追い、見事にキャッチ。即座に返球し、2人の走者もアウトに。走者は迷いなくスタートを切っており、トリプルプレーが成立した直後は呆然とした様子だった。
番外編:福岡ソフトバンクのトリプルプレー(2014年4月22日)
2012年以降で唯一、埼玉西武以外のチームが記録したトリプルプレーはこちら。
2014年4月22日の対北海道日本ハムファイターズ戦、無死1、3塁から中田翔選手の放った打球は犠飛となるかと思いきや、柳田悠岐選手の好返球でホームタッチアウト。さらに2塁を狙った走者を捕手・細川享選手の送球でアウトにし、トリプルプレーとなった。
文・丹羽海凪
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