早川隆久(はやかわ・たかひさ)/投手
#21/1998年7月6日生まれ
180cm・76kg/左投左打
木更津総合高校から早稲田大学を経て2020年ドラフト1位で楽天に入団。抜群の制球力を武器に1年目から先発ローテ入りを果たし、チーム3位タイとなる9勝を挙げた。チームの次期エースとして今季も高い期待がかかる。
高校時代は甲子園で3年春に2試合連続完投勝利、同年夏には2試合連続の完封勝利を挙げ、ともにチームのベスト8進出に大きく貢献した。その後は早稲田大学に進学し、3年春にはチームのエースに。4年時には自己最速の155キロをマークしたほか、秋季の東京六大学リーグでは6勝0敗、防御率0.39の圧巻の成績を残し、チームをリーグ優勝に導いた。大学ナンバー1投手と評され迎えた、同年のドラフト会議では4球団が競合。抽選の結果、東北楽天がドラフト1位で交渉権を獲得し入団した。
プロ初登板となった2021年3月28日の試合では、無死満塁から2つの三振を奪ってピンチを切り抜けるなど、勝負強さを発揮。6回無失点でプロ初勝利をあげた。5月16日のオリックス戦では9回を98球無失点に抑える完璧な投球で、プロ初完封勝利で「マダックス(100球未満での完封勝利)」を達成した。シーズン中盤には一定期間の登録抹消があったものの、結果的には辛島航投手と塩見貴洋投手に並ぶ、球団生え抜き左腕で1位タイとなる9勝をマークした。
早川投手の魅力は抜群の制球力にある。ストライクゾーンのコーナーをつく、精密なコントロールで三振の山を築く。規定投球回未達ながら、奪三振率はリーグトップクラスの8.30と新人離れした投球を披露している。今季は、田中将大投手・則本昂大投手・岸孝之選手らとタレント揃いの先発陣のなかで、貴重な左腕投手としての地位を確立し、チーム史上初の左腕2桁勝利達成に期待がかかる。
【2021年一軍成績】
24試合9勝7敗 137.2回 127奪三振、防御率3.86 WHIP1.18
文・杉森早翔
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2021年5月16日。オリックス戦に先発した早川隆久投手は、落ち着いて要所を締める投球を披露。9回3安打2四球8奪三振無失点の快投で、プロ初完封勝利を挙げた。
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