佐藤都志也(さとう・としや)/捕手
#32/1998年1月27日生まれ
181cm・86kg/右投右打
福島・聖光学院高校から東洋大学を経て2019年ドラフト2位で千葉ロッテマリーンズに入団。高校時代にプロ志望届を提出するも指名漏れを経験した強肩強打の捕手だ。
野球を始める前は小学生の頃からソフトボールに没頭し、中学校に入学し初めて野球部に所属した。2年生の秋からポジションは捕手で、昔からテレビアニメ「Major」に登場する捕手、佐藤寿也と同じ読みだったことからたびたび話題にされていたという。
その後、高校野球の名門・聖光学院高校に入学。一時は外野などに回る期間もあったというが、最終的には3年時に捕手で主将で務め、チームの夏の県大会9連覇に大きく貢献をした。しかし、甲子園では快音が響かず。複数球団から注目されたものの、ドラフト会議で名前が呼ばれることはなかった。
大学へ進学することになり、決めた進路は名門・東洋大学。打力を生かすためと大学2年時には鈴木大地選手や清田育宏選手らを排出した大学野球の名将・高橋昭雄前監督が一塁手として起用。オープン戦では結果を残すことができなかったが、リーグ戦に入ると一変し打率.483の好成績で首位打者を獲得。チームの目標であったリーグ優勝にも貢献した。
3年生になると本職の捕手へと戻った。およそ2年ぶりにマスクを被り1学年上の甲斐野央投手、上茶谷大河投手(横浜DeNA)、梅津晃大投手(中日)に加え、現在社会人野球で活躍する先輩投手陣をリードした。しかし、豪華投手陣を擁し望んだ秋のリーグ戦では優勝することができず。当時の主将である中川圭太選手と神宮球場の外で抱擁を交わし、翌年の優勝を誓った。
最終学年はチームで主将を務め、「4番・捕手」としてリーグ戦に出場。名実ともに中心選手として活躍した。秋季リーグ戦中には連盟として山崎幹史選手(楽天)以来の1部リーグ戦通算100安打を目指すもわずかに届かず。大学通算96安打を放ち、4度のベストナイン受賞という実績とともにプロの世界へと進んだ。
プロ入り後は楽天との練習試合で2戦3発と、持ち前のバッティングで猛アピール。長年、正捕手を務めていた田村龍弘選手の戦線離脱もありプロ入り初の開幕を一軍でスタートさせた。6月27日(土)のオリックス戦でプロ初安打となるサヨナラタイムリーを放ったのも記憶に新しい。
その後もここ一番での「代打の切り札」として起用に応え、代打打率.353と好成績をマークし首脳陣に猛アピール。9月3日(木)の埼玉西武戦でスタメンマスクのチャンスを得ると、第1打席でプロ入り初本塁打を放ち、追加点の欲しい場面で2点適時二塁打を放つ勝負強さを発揮。力強い打撃を見せ、チームの連敗ストップに一役買った。
強打の捕手が求められる現代の野球において、佐藤選手が名をはせる日はそう遠くないだろう。千葉ロッテを代表する捕手になることができるか、高校時代から胸に刻む「一燈照隅」の言葉通りチームを明るく導く。
【2020年一軍成績】
60試合 127打席114打数26安打2本塁打12打点9四球 打率.228 出塁率.296 OPS.612
(2021/2/18追記)
文・須之内海
佐藤都志也選手をもっとよく知るために。パ・リーグ インサイトの過去の記事
リアル『MAJOR』。千葉ロッテドラ2・佐藤都志也を担当学生記者が紹介
「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」で千葉ロッテからドラフト2位で指名を受けた、東洋大学の佐藤都志也選手。これからプロ野球選手としてのキャリアをスタートするルーキーを、東洋大学スポーツ新聞編集部で佐藤選手の取材を担当していた学生記者が紹介する。
「野球人生で一番緊張」 千葉ロッテ新人・佐藤都志也が語るプロ初安打サヨナラ打前夜
6月27日のオリックス戦でプロ初安打となるサヨナラタイムリーを放った佐藤都志也選手。その前日に、6対5の1点リードで迎えた9回表からマスクを被り、守護神をリードしたルーキーは、「野球人生で一番の緊張でした」と振り返った。
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