中川圭太(なかがわ・けいた)/内野手
#67/1996年4月12日生まれ
180cm・76kg/右投右打
大阪・PL学園高校から東洋大学を経て、 2018年のドラフト7位でオリックスに入団。2016年に休部となった名門・PL学園出身者としては現時点で最も若い選手であり、「最後のPL戦士」として取り上げられることも多い。内外角の厳しい球も巧みにさばく高い打撃技術と、本職は二塁ながら三塁手としても鋭い反応を見せる対応力の高さが武器の、将来性豊かな好素材だ。
高校時代は休部直前だったPL野球部で主将を務め、監督代行に近い立場となってチームをけん引した。東洋大学に進学後も活躍を続け、大学日本代表のクリーンナップを務めるほどに成長。オリックスのスカウトも「リストの強さはアマチュアトップクラス。崩されてもヒットにできる巧打に加え、スタンドに放り込むパワーも兼ね備えている」とコメントしており、その長打力にも期待がかけられている。
ルーキーイヤーの2019年、中川選手は二軍で打率.293、2本塁打、17打点、8盗塁、出塁率.372と好成績を残す。その活躍が認められて一軍昇格を勝ち取ると、4月24日の福岡ソフトバンク戦では9回表に昨季のセーブ王・森唯斗投手から値千金の同点適時三塁打を放ち、チームの逆転勝利に大きく貢献。5月11日の楽天戦ではプロ初ホームランも放った。その後も三塁と外野を兼任しながらコンスタントにスタメン出場を続け、シュアな打撃で存在感を放っている。「日本生命セ・パ交流戦」では、打率.386を残し、ルーキーでは初となる首位打者に輝いた。計111試合に出場し、打率.288、3本塁打、32打点でルーキーイヤーを終えた。
PL学園から東洋大学という球歴は、かつて阪神で首位打者や打点王に輝いた今岡真訪氏(現・千葉ロッテ二軍監督)と同じだ。2005年にNPB歴代3位のシーズン147打点を記録した偉大な先人に続き、「最後のPL戦士」というだけではない、「中川圭太」としての確かな足跡を球史に刻み込めるだろうか。
(2020/2/3 追記)
☆中川圭太選手の動画はこちらから!
中川選手をもっとよく知るために。パ・リーグインサイトの過去の記事
・”PL最後の選手” 中川「PL学園の名前をなくさないように」 オリックス7位指名
東洋大学からは中川選手の他にも、甲斐野央投手(福岡ソフトバンク)、上茶谷大河投手(横浜DeNA)、梅津晃大投手(中日)の3投手が2018年のドラフトでプロ入りを果たしている。“もう1つの母校”であるPL学園への思いも胸にしつつ、中川選手は“元同僚”の3投手とプロで対決する日を心待ちにしているようだ。
文・望月遼太
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