【開幕直前コラム】「勇猛果敢」に関西を熱くする!強力打線とともに挑むオリックスの2018年

パ・リーグ インサイト

2018.3.29(木) 18:35

オリックスの2018年シーズンは、3月30日にヤフオクドームで開幕する。本拠地開幕は4月3日、千葉ロッテ戦である。

2016年の6位から4位へと順位を上げた2017年を経て、今季こそAクラス入り、そしてさらにその上を目指すため。長く激しい戦いが幕を開ける。

今季のオリックスのスローガンは、「BRAVE SPIRIT 勇猛果敢」。この言葉には、「選手、スタッフ、ファンが一体となり、勇気を持って、果敢に挑んでいく」という意味合いが込められている。

オリックスに携わるすべての人々が一体となって、チームが上昇気流に乗るか否かを決めるだろう重要な1年に挑むのだ。

強力打線がかみ合えばその破壊力はリーグ屈指

昨季のオリックスで目立ったのは、何といっても中軸の豪快なバッティング。来日1年目から幾度となく猛打を見せ付けたロメロ選手、途中加入ながら20本塁打を放ったマレーロ選手の頼れる外国人コンビに加え、和製大砲のT-岡田選手も、本塁打王に輝いた2010年以来の30本超えとなる31本塁打を記録し、完全復活を予感させている。

また、2年連続で故障による長期離脱を強いられながらも、64試合で打率.311、12本塁打を記録し、改めてその能力の高さを示した吉田正選手。この小さな大打者が、今季こそフルシーズンにわたって出場することができれば、猛牛打線が誇る破壊力は他チームにとってさらなる脅威となることだろう。

投手王国オリックスの復活へ…

投手陣では、3年ぶりの2桁勝利を記録したエースの金子千尋投手や、在籍6年目を迎えるディクソン投手に加え、1年目から新人離れしたピッチングを見せて8勝をマークした山岡投手、同じくルーキーながら55試合に登板して25ホールド2セーブを記録した黒木投手といった新たな力も台頭してきている。

昨年のドラフトで指名され、社会人ナンバーワン左腕と評された田嶋投手や、同じく社会人出身の快速右腕K-鈴木投手といった期待の新人たちが、今季は新たにチームの一員となる。即戦力としての活躍が待望される2投手は、先達に続いてチームの投手陣にさらなる安定感をもたらす存在となれるだろうか。

そして、メジャーリーグに挑戦した平野投手に代わる守護神として、北海道日本ハムで8年間にわたってリリーフ投手として活躍し、通算129ホールド・110セーブをマークしてきた実績十分の増井投手を新たに獲得。試合の最後を締めくくる存在として、その右腕にかかる期待は大きい。

「勇猛果敢」に関西を熱くする!

MLBからの復帰後年を経るごとに調子を上げている中島選手や、移籍後に悩まされ続けたケガを克服し、復活への足がかりをつかんだ小谷野選手、難病と闘いながら華麗な遊撃守備でチームを盛り立てる安達選手ら、ベテラン選手の活躍も語り落とせない。

しかし、今のチームには若い力の台頭も目立ってきている。昨季初めて出場試合数を100に乗せて正捕手に大きく近づいた若月選手や、97試合の出場で打率.295を記録した武田選手をはじめ、オープン戦で大活躍を見せた宗選手など粒ぞろい。鮮烈なブレイクを果たす若き力が今季も台頭するか、今から注目しないわけにはいかない。

若手・ベテラン・外国人と各セクションに多くの実力者を揃えた2018年のオリックスは、ひとたび歯車がかみ合えば、パ・リーグの台風の目となる可能性を秘めているはずだ。

福岡ソフトバンクと熾烈な優勝争いを演じ、関西を熱狂させた2014年の再来なるか。逆襲を誓う猛牛軍団の「勇猛果敢」な戦いぶりに期待したいところだ。

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