3月28日(金)に開幕を迎えたパーソル パ・リーグ公式戦。現在、北海道日本ハムが首位を走っているが、2位とのゲーム差は「2」と混戦。オールスターブレイクを挟んでの後半戦からも目が離せない。
シーズン再開にあたり、パーソル パ・リーグTV公式YouTubeチャンネルでは、「2025年前半戦 歓喜のサヨナラ勝ち特集【Supported by 三和シヤッター】」と題し、パ・リーグ6球団の前半戦サヨナラゲーム31試合を総まとめ。歓喜のシーンをいくつか振り返っていく。
北海道日本ハムは劇的サヨナラで単独首位
前半戦で一番大きな点差をひっくり返したのは、6月15日に行われた北海道日本ハム対広島。6回表終了時点で0対7と苦しい状況を打開し、7対7で延長戦へ突入すると、10回裏、先頭の田宮裕涼選手が甘く入った直球を捉え、打球は多くのファンが待つレフトスタンドへ。最大7点差もあったが、最後は田宮選手の一振りで決め、チームメイトから手荒い祝福を受けた。
また、郡司裕也選手は前半戦だけで3度もサヨナラ勝利のヒーローに。4月11日にチーム今季初のサヨナラ勝利となる本塁打を放つと、5月21日、5月31日にもサヨナラタイムリーをマーク。試合後のヒーローインタビューで見せた自画自賛も頷ける大活躍を見せ、打撃でもムードメーカーとしても、チームに欠かせない存在となっている。
若月健矢も3度のサヨナラヒーローに
前半戦を3位で終えたオリックスは、リーグ最多となる7度のサヨナラ勝利。そのうち3度は若月健矢選手の一打で試合を決めている。なかでも印象的なのは、3月28日の東北楽天戦。2対0とリードしていたが、終盤に追いつかれ、2対2で迎えた9回裏。2死2塁の好機で打席に立つと、カウント1-0からの2球目、低めの直球を左中間へ運び、劇的なサヨナラで開幕戦勝利を収めた。
68年ぶりの快挙! ルーキー3選手がサヨナラ打
4月29日のオリックス対千葉ロッテ戦では、麦谷祐介選手のプロ初サヨナラタイムリーで試合を決めた。同点で迎えた9回裏、野口智哉選手の三塁打でサヨナラの好機を迎えると、麦谷選手は1、2塁間を抜ける適時打を放った。けがの影響で一時戦線を離脱していたが、7月9日にファームで実戦復帰。後半戦での活躍に期待したい。
5月18日の千葉ロッテ対北海道日本ハム。延長12回裏に、1死1、2塁で代打で打席に立った西川史礁選手は、初球の変化球を右中間へ弾き返した。自身約2週間ぶりの安打はプロ初サヨナラタイムリー。先輩たちからの祝福を受けながら、喜びの涙が溢れた。
5月22日の東北楽天対埼玉西武戦でサヨナラ犠飛を放ったのは、宗山塁選手。3連敗中だったチームにルーキーが勝利をもたらし、グラウンドで爽やかな笑顔がはじけた。宗山選手は、ルーキーイヤーながら「マイナビオールスターゲーム2025」へ出場。第2戦で「1番・遊撃手」としてスタメン出場し、2安打1打点を記録。敢闘選手賞を獲得した。
パ・リーグで新人3人がサヨナラ打を記録するのは、1957年以来68年ぶりの快挙。ベテランや中堅だけでなく、ルーキーの活躍も光った前半戦だった。
前半戦サヨナラ勝利の内訳は?
パ・リーグ6球団の2025シーズン前半戦サヨナラゲーム全31試合の内訳は、安打17、犠飛3、本塁打6、押し出し四死球2、暴投3となった。また、前半戦だけでも9選手がプロ初サヨナラ勝利のヒーローになるなど、若手が試合を決める場面も多く見られた。最終回まで劇的な勝利を期待しながら、シーズン後半戦も見届けてほしい。
文・薗田陽和
