シーソーゲームは北海道日本ハムに軍配。渡邉諒選手が値千金の逆転弾

パ・リーグ インサイト 成田康史

2019.5.10(金) 21:26

北海道日本ハムファイターズ・大田泰示選手(C)パーソル パ・リーグTV
北海道日本ハムファイターズ・大田泰示選手(C)パーソル パ・リーグTV

 5月10日、札幌ドームで行われた北海道日本ハムと埼玉西武の一戦は、7対5で北海道日本ハムが勝利。試合中盤の主導権争いを制した北海道日本ハムが、3連戦の初戦を白星で飾った。

 まず試合を動かしたのは埼玉西武。1回表、北海道日本ハムの先発・上沢直之投手から1番・秋山翔吾選手が四球を選ぶと、犠打で2塁へ進む。2死2塁となってから4番・山川穂高選手が痛烈な適時打を放って2塁走者が生還。「初回に先制できてよかったです」という4番の一打で、埼玉西武がリードを握った。

 1点を追いかける展開となった北海道日本ハムは4回裏。ここまで1安打に封じられてきた埼玉西武・多和田真三郎投手に対し、4番・中田翔選手が甘く入った直球を一振りで捉える。打球は左翼席に飛び込む同点の8号ソロとなり、こちらも4番の一撃で試合を振り出しに戻した。

 続く5回裏、北海道日本ハムは6番・渡邉諒選手の安打と2つの四球で2死満塁の好機を得る。この場面で2番・大田泰示選手がフェンス直撃の適時二塁打を放ち、3人の走者が一気に生還。追いついた勢いそのままに逆転に成功し、4対1と3点を勝ち越した。

 しかし6回表、3点ビハインドとなった埼玉西武が反撃に転じる。3番・源田壮亮選手が二塁打で出塁すると、続く山川選手の四球、森友哉選手の内野安打で満塁とする。ここで6番・中村剛也選手が右翼ポール際へ5号満塁弾を運び、すぐさま逆転。スコアを5対4とし、再びリードを奪った。

 対する北海道日本ハムは6回裏、先頭の5番・田中賢介選手が安打を放つと、続く6番・渡邉選手が初球を捉え左翼席に3号2ランを放つ。「バントかなと思ったら、『打て』のサインが出たので、何としても打ちたかったです。しっかり狙い球を決めて初球から振っていくことができました」と語る若武者の一発で、6対5と再逆転に成功した。

 逃げ切りを図る北海道日本ハムは、7回表を2番手・宮西尚生投手、続く8回表を3番手・石川直也投手がそれぞれ3者凡退に抑える。8回裏に3番・近藤健介選手の適時打で1点を加え、スコアを7対5とすると、9回表のマウンドには守護神・秋吉亮投手が上がった。

 先頭の埼玉西武・中村選手を二飛に打ち取ると、続く7番・岡田雅利選手も中飛に仕留め危なげなく2死とする。最後は8番・外崎修汰選手から空振り三振を奪って試合終了。秋吉投手が埼玉西武打線をキッチリ3者凡退に抑え、北海道日本ハムが7対5で勝利した。
 
 もつれた展開をものにした北海道日本ハムが勝利。逆転した直後に再びリードを許したものの、6回裏には渡邉選手に決勝弾が飛び出して再逆転。終盤3イニングは救援陣が圧巻の投球を見せた。

 一方の埼玉西武は先発・多和田投手が援護をもらいながらも踏ん張れず。打線も北海道日本ハムの救援陣に苦戦し、7回表以降は走者を出すことができず。逆転負けを喫し、チームは4連敗となった。

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パ・リーグ インサイト 成田康史

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