増井浩俊~2021年は先発で勝負。続々と三振を奪う本格派右腕~(オリックス・バファローズ)【インサイト的選手名鑑】
パ・リーグ インサイト 成田康史
2019.4.24(水) 14:00
増井浩俊(ますい・ひろとし)/投手
#17/1884年6月26日生まれ
181cm・77kg/右投右打
静岡・静岡高校 - 駒澤大学 - 東芝を経て、2009年のドラフト5位で北海道日本ハムに入団し、2018年にオリックスに移籍。一見すると細身にも感じられる身体から、150km/h前後の力強い直球と鋭く落ちるフォークボールを武器に三振を奪う、本格派右腕だ。
入団1年目は主に先発として起用されるも、2年目の2011年には当時の守護神・武田久氏につなぐセットアッパーの役目を担い、56試合に登板して34のホールドを挙げる。翌年に最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得すると、2014年以降は活躍の場を9回に移し、2015年にはリーグ2位となる39セーブを記録。続く2016年にはシーズン途中に先発再転向を果たして2桁勝利を挙げるなど、投手としての能力の高さを発揮し続けている。
2017年オフにFA宣言し、オリックスに加入した増井投手。新たに加わったチームでもクローザーの任に就くと、6月29日の北海道日本ハム戦で古巣からセーブを挙げ、史上4人目となる12球団からのセーブを達成。シーズンを通してもリーグ2位の35セーブを記録して救援陣をけん引した。
移籍2年目となった2019年、6月半ばまでは守護神として登板するも、なかなか調子が上がらず、登録抹消。約10日間の調整を経て再昇格すると、中継ぎへの起用変更。チーム2位の53試合に登板するも、防御率はキャリアワーストの4.83と納得のいく数字を残すことはできなかった。
2020年はシーズン序盤にリリーフとして11試合に登板するも、0勝1敗5ホールド、9.2回5失点(自責4)防御率3.72で7月27日に登録抹消。以降は先発としての調整を重ね、9月3日に4年ぶりの先発登板を果たす。最終的には5試合に先発して2勝1敗26回8失点、防御率2.77の好成績を残した。本格的に先発として臨む2021年は、ローテーションの一角として若手の見本となる投球を見せたい。
【2020年一軍成績】
16試合2勝2敗5H 35.2回 29奪三振、防御率3.03 WHIP1.32
(2021/1/22 追記)
文・成田康史
増井浩俊投手をもっとよく知るために。パ・リーグインサイトの過去の記事
・最大ゲーム差「11.5」大逆転で4年ぶりの栄冠に輝いた北海道日本ハムの軌跡をたどる
11.5ゲーム差を逆転し、2012年以来となるリーグ優勝を果たした北海道日本ハム。増井投手の先発再転向や大谷翔平選手が「1番・投手」で先発出場するなど、栗山英樹監督の大胆な起用とそれに応えた選手たちの活躍が、チームを栄冠へと導いた。
・21世紀初の記録。増井投手が成し遂げた今の時代に難しい数字とは?
リーグ優勝に貢献した増井投手は、この年「10勝・10セーブ」を記録。先発・中継ぎ・抑えと明確に役割が分かれた現代野球では、なかなか見ることのできない成績となった。
・増井投手がオリックスに移籍。新・守護神あるいはダブルストッパー
2017年まで守護神を務めた平野佳寿投手(現・シアトル・マリナーズ)の去就が定かではなかった中、オリックス・福良監督(当時)が描いたイメージは、パ・リーグ屈指の2投手が並び立つ豪華リリーフ陣だった。
・増井浩俊が2016年以来の先発勝利! オリックスが5カード連続の勝ち越しを決める
2020シーズン途中から先発に再転向した増井投手。今季3試合目の先発登板となった埼玉西武戦で6回2安打5四球5奪三振無失点の好投を見せ、4年ぶりの先発勝利を挙げた。
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