千賀滉大（せんが・こうだい）／投手

#41／1993年1月30日生まれ
187cm・90kg／右投左打

　愛知・蒲郡高校から2010年の育成ドラフト4位で入団。千賀投手といえば、最速160km/hを誇る剛速球と、“お化けフォーク”と呼ばれる大きなフォークが代名詞だろう。そこにスライダーやカットボールといった球種も織り交ぜ、並みいる強打者たちを相手に三振を量産している。

　2013年にはリリーフとして年間51試合に登板した実績も持つが、2016年から4シーズン連続で12勝以上を挙げ、2017年のWBCでは世界的な名手たちに混ざってベストナインにも選出。育成ドラフト4位という決して高いとは言えない評価でプロの世界に飛び込んだ右腕は、今や日本球界屈指の先発右腕として広く認められる存在となった。

　2018年には育成出身の選手として史上初となる開幕投手を務め、2019年も2年連続で開幕投手の大役を任されると、その初球で自己最速の161km/hをマーク。同年9月6日の千葉ロッテ戦では、史上80人目のノーヒットノーランで、育成出身選手として初めての快挙を達成した。両リーグ最多となる180回1/3を投げ、227三振で最多奪三振のタイトルを初獲得。自身初のベストナイン、ゴールデングラブ賞も受賞した。

　2020年シーズンは開幕に出遅れたものの、7月に一軍復帰を果たし安定した投球を続けた。シーズン最後の登板となった11月4日の千葉ロッテ戦で8回9奪三振無失点の快投で規定投球回に到達、最終成績を11勝6敗、防御率2.16、149奪三振とし防御率、勝利、奪三振の3部門でタイトルを獲得した（パ・リーグで投手3冠は2006年斉藤和巳投手以来）。さらにはベストナイン、ゴールデングラブ賞、育成同期の甲斐拓也選手とともに最優秀バッテリー賞も受賞した。エースとして堂々たる活躍を見せる一方で、本人はメジャー挑戦も強く希望。2021年の活躍と、その先の動向にも要注目だ。

【2020年一軍成績】
18試合11勝6敗 121回 149奪三振、防御率2.16 WHIP1.21

（2021/1/14追記）

文・望月遼太

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9月6日、ロッテ戦でのノーヒットノーラン達成日の戦評。同じく育成出身で同期の女房役、甲斐拓也選手とのバッテリーはやはり相性抜群だ。

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