台湾におけるパ・リーグ主催試合放送契約が合意 王柏融選手「笑ってしまうかも」と“台湾対決”に意欲

パ・リーグ インサイト

2019.1.15(火) 19:30

チェン・グァンユウ投手、王柏融選手(C)PLM
チェン・グァンユウ投手、王柏融選手(C)PLM

 パシフィックリーグマーケティング株式会社(以下PLM)は、1月12日、FOXスポーツ台湾と2019年以降の台湾における3年間のパ・リーグ主催試合放送契約に合意したことを発表した。この合意記者会見が、15日14時(日本時間15時)より台湾・台北にて行われ、蔡秋安FOXネットワークグループアジア副総裁兼中華圏(台湾・中国)最高業務責任者とPLM代表取締役CEOの根岸友喜氏、そして北海道日本ハムの王柏融選手と千葉ロッテのチェン・グァンユウ投手らが出席した。

 台湾プロ野球で2年連続の打率4割超え、2017年には三冠王を獲得するなど圧倒的な成績を残し、満を持して日本移籍を果たした王選手は「日本プロ野球1年目の今シーズンは、一年間体のコンディションを維持し、試合に出続けることを目標にしたいです」と意欲。加えて高校の先輩でもあるチェン投手について「対決が実現した際にはニヤリと笑ってしまうかもしれません」と“台湾対決”への思いも明かした。

 一方、チェン投手は「王柏融とも対戦したいですが、どの球種を投げるかは内緒です(笑)。グラウンド上では切磋琢磨しつつ、プライベートでは一緒に食事に出かけたいと思います。(王柏融は)常に笑顔を保ち、チームメイトと積極的にコミュニケーションをとることをお勧めします。ロンロン(王柏融の愛称)、一緒に頑張りましょう!」とエールを送った。

 また、FOX蔡氏、PLM根岸氏も以下のようにコメントした。

蔡秋安 FOXネットワークグループアジア副総裁兼中華圏(台湾・中国)最高業務責任者コメント
「この数年間、我々はPLM様と家族のようなパートナーシップ関係を築き、単なる放映権の購入という意識ではなく、自社の重要なプログラムとしてパ・リーグの試合を放送し、盛り上げてきました。現在、パ・リーグでプレーする選手は、当時の2人から8人に増えました。我々は、台湾と日本の素晴らしい架け橋になれることを希望しています。野球解説者の方を招いたり、試合中継をもとにしたワークショップを開催したり、スポーツマーケティング、さらにはエンターテインメント、レクリエーションについて、台湾のより多くの若者が学べる場をつくりたいと思っています。3年前の1月14日、ここ台湾で記者会見を行いましたが、3年後の今日1月15日、再びPLM様とパートナーシップ締結の記者会見を開くことができました。今後、さらに協力関係を深めていきたいと思います」

PLM根岸友喜氏(代表取締役CEO)コメント
「前回2016年の会見時に、今後10年間のビジョンを描いていました。最初の3年はFOXスポーツ台湾を通じてパ・リーグの試合に触れてもらうことに注力していましたが、これからの3年間は台湾にお越しいただく方々に実際に日本の球場を訪れて、楽しんでいただくことを目指したいと思います。そして最後の3年以降においては、日本の野球文化をより台湾の方に楽しんでいただき、台湾の皆さまの日々の生活の中に野球がより浸透していくことを目指したいと思います。これからも野球を通じて台湾との交流を深めていきたいと思いますが、FOXスポーツ台湾の協力がなければ実現できません。ぜひFOXスポーツ台湾を通じて、日本の野球を楽しんでいただければと思います」

 王選手の移籍によって、これまで以上に台湾の野球ファンからのパ・リーグの試合に対する注目が高まることが予想される。PLMは試合放映だけでなく、今後も年間400万人と言われる台湾からの観光客をパ・リーグ各球場に呼び込むさまざまなインバウンド施策に、本格的に取り組む予定だ。

(執筆:パ・リーグインサイト編集部 取材協力:駒田英)

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