
オリックスは17日、吉田正尚外野手(29)のポスティングシステム(入札制度)による米大リーグ挑戦を承認することを発表した。26年ぶりの日本一に大貢献した主砲の希望を、球団が尊重した。申請期限は日本時間12月15日で、近日中に手続きをする予定。メジャー全30球団に契約可能選手として通知されると、全球団との交渉が可能になる。
“燃える闘魂”の生き様が、悩める吉田正の背中を押した。今季終盤に入り「(メジャー挑戦の夢を追うには)年齢的にぎりぎり。野球人生の分岐点になる」と去就を熟考する中で「自分が通用するのか」という不安をぬぐいきれずにいた。そんな時、元プロレスラーのアントニオ猪木さんの訃報に接した。偉大な功績とともに、伝説の名言「道」が心にすっと入ってきたという。
「猪木さんの『迷わず行けよ 行けばわかるさ』って言葉がすごく心に染みて…。確かに、アメリカでたたきのめされるかもしれないけど、やってみないと分からない。小さい頃からの夢。後悔したくないと覚悟が決まりました」
26年ぶりの日本一から4日後の11月3日。球団首脳にポスティング移籍を直訴した。
「イチローさんがいたマリナーズの試合もよく見ていましたから。でも、自分がイチローさん以来って不思議な感じ」。正尚少年がテレビで活躍を見ていたイチローが海を渡ったのが00年オフ。くしくも、オリックスではその大先輩以来22年ぶりのポスティングシステムの利用だ。もう迷いはない。不安材料を強いてあげるなら、「全く話せない」と嘆く英語ぐらいだろう。(19年プロ野球遊軍・小松 真也)