規定投球回到達者が4年ぶりに増加した2020年
一人の投手が投げ切ることが当たり前だった「先発完投」の時代は過ぎ去った。投手分業制がスタンダードとなり、リリーフの重要性は増している。近年のパ・リーグにおいても、2016年に規定投球回に到達した投手は14名いたが、2017年は13名、2018年は9名、2019年は6名と、年々減り続けている。
そんな中、2020年のパ・リーグで規定に到達した投手は8名いた。新型コロナウイルス感染拡大により、143試合から120試合に削減された影響もあるとはいえ、久々に増加へと転じた形だ。なぜここにきて、投球回という面では近年の傾向に逆行する結果が出たのか? それはいったいなにを意味するのか? 規定到達者の直近2年間の成績を比較しつつ、2020年に143試合が開催されていたら、と仮定して考察していく。
143試合が開催された2019年と、20試合以上少なかった2020年で、規定に到達した投手は下記の通りだ。