最少最多勝でもパ・リーグの先発は進化する 「規定到達者」で見るレベルの高さ

2021.2.24(水) 18:00 パ・リーグ インサイト 望月遼太
オリックス・山本由伸投手(左)福岡ソフトバンク・千賀滉大投手(右)(C)パーソル パ・リーグTV

規定投球回到達者が4年ぶりに増加した2020年

 一人の投手が投げ切ることが当たり前だった「先発完投」の時代は過ぎ去った。投手分業制がスタンダードとなり、リリーフの重要性は増している。近年のパ・リーグにおいても、2016年に規定投球回に到達した投手は14名いたが、2017年は13名、2018年は9名、2019年は6名と、年々減り続けている。
 そんな中、2020年のパ・リーグで規定に到達した投手は8名いた。新型コロナウイルス感染拡大により、143試合から120試合に削減された影響もあるとはいえ、久々に増加へと転じた形だ。なぜここにきて、投球回という面では近年の傾向に逆行する結果が出たのか? それはいったいなにを意味するのか? 規定到達者の直近2年間の成績を比較しつつ、2020年に143試合が開催されていたら、と仮定して考察していく。
 143試合が開催された2019年と、20試合以上少なかった2020年で、規定に到達した投手は下記の通りだ。

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