ファン50人が「浅村3」の応援ボードで迎える

　ようこそ、杜の都へ！　埼玉西武からFA権を行使し、4年総額20億円の大型契約で東北楽天に移籍した浅村栄斗内野手。1日に東北楽天生命パークのイーグルスドームで行われた入団会見は歓迎ムードに溢れていた。

　浅村の入場を告げるアナウンスが流れると、会場の照明が落ちた。すると、ステージ上のスクリーンでは浅村を紹介する映像が始まった。「WELCOME TO RAKUTEN EAGLES！」。その文字とともに壇上に立った浅村の目に飛び込んできたのは、「浅村3」と書かれた応援ボードを掲げる抽選に当たったファン50人だった。

　東北楽天を選んだ理由を「カズさん(石井一久GM)が『来てくれるだけで東北楽天のためになる』と。そういう言葉が自分の胸に刺さり、東北楽天のためにやりたいという気持ちになりました」と話し、「東北楽天のために必死に優勝を目指して頑張ります」と決意表明。チームの印象は「とにかく明るい、若い、いいチームだと、外からやっていても感じてはいました」と語ったが、会見もアットホームだった。会見の最後に司会者が「質問のある方、いらっしゃいませんか？」と聞くと、石井GMが「質問、ない？」と視線を向けた会場後方には、浅村が埼玉西武でともにプレーした渡辺直人内野手と、同い年の則本昂大投手の姿があった。

渡辺直、則本が入団会見に“乱入”＆質問

　渡辺直が「すいません、東北楽天イーグルスの渡辺直人です。ご入団、おめでとうございます」とマイクを握ると、「ありがとうございます」と笑った浅村。則本が「入団、おめでとうございます。今シーズン、則本選手からたくさん打点を稼いだと思いますが、来シーズンは僕相手じゃないですけど、大丈夫ですか？」と質問すると、「全然、大丈夫です」と力強く返答。渡辺直の「頑張ってくれます？」にも「頑張ります」と笑顔で答えた。2人の“乱入”で表情が和らいだ浅村は「嬉しいですね。ビックリしました」と喜んだ。

　ユニホームに袖を通すと、会場のファンからは「かっこいい！」「似合う！」「東北楽天に来てくれてありがとう！」の声が飛んだ。

「本当に温かいファンの皆さん。(対戦相手として)ここで試合をしていても感じていました。そのファンの皆さんの前でプレーできる喜びを今、持っています。そのファンの皆さんのためにもいいプレーをし、いい結果を出していきたいと思います」

　温かなファン、チームメイト、球団に迎えられ、埼玉西武時代と同じ背番号3で新たなスタートを切る。今季の打点王は「キャリアハイを目指してやりたい」とさらなる成長を誓い、「優勝するためのパーツになりたいという気持ちできた。優勝を目指して、みんなで頑張りたいなと思います」と意気込んだ。多くの期待に応え、東北を熱くする。(金額は推定)

(高橋昌江 / Masae Takahashi)

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