広島から巨人にも川口、江藤、大竹の3選手が移籍
日本野球機構(NPB)は14日、2018年度のフリーエージェント(FA)宣言選手を公示した。今オフは埼玉西武の浅村栄斗内野手、オリックスの西勇輝投手、広島の丸佳浩外野手が国内FAを、埼玉西武の中村剛也内野手、炭谷銀仁朗捕手が海外FAを宣言。中村はFA権を行使して埼玉西武に残留することが決まっており、残る浅村、西、丸、炭谷の4選手は、15日から全球団との交渉が可能となる。
浅村には東北楽天、オリックス、福岡ソフトバンクなどが、西には阪神、福岡ソフトバンクらが、丸には巨人、千葉ロッテなどが関心を示しているとされ、15日から争奪戦がスタートする。炭谷には巨人が獲得に乗り出すとされ、各選手の今後の動向が注目される。
各選手の現所属球団のファンたちにとっては悩ましい期間となるだろう。特に浅村、炭谷が所属する埼玉西武ファンにとっては、もはやオフの恒例とも言える頭の痛い季節の到来だろう。
埼玉西武はこれまでFAに泣かされてきた球団である。FA制度がスタートした1993年以降、1994年に福岡ダイエーへと移籍した工藤公康、石毛宏典を皮切りに16選手がFAで球団を去った。これは12球団で最多である。
2010年に土肥義弘、細川亨、2011年に帆足和幸、ミンチェ、2013年には涌井秀章、片岡治大と一度に2人が流出した。2010年からは4年連続、そして2015年の脇谷亮太から、2016年の岸孝之、2017年の野上亮磨と3年連続でFA移籍が続いてる。浅村、炭谷がともに移籍となれば、4度目の2人同時流出、そして2度目の4年連続のFA移籍ということになる。
広島から巨人には3選手が、オリックスから阪神には5選手が移籍
丸が所属する広島は過去8選手がFA権を行使し、その全員が他球団ないしメジャーリーグへと移籍している。その中でも巨人、阪神への移籍が多く、1994年の川口和久、1999年の江藤智、2013年の大竹寛と3人が巨人へ、2002年の金本知憲と2007年の新井貴浩の2人が阪神へと移籍した。丸に対しても巨人が獲得に乗り出すとされているが、どうなるか。
西が在籍したオリックスは、これまで10選手がFA権を行使して他球団へと移籍しているが、そのうち5選手の移籍先が同じ関西を拠点とする阪神だった。1993年の石嶺和彦を皮切りに、山沖之彦、星野伸之、日高剛、糸井嘉男が移籍した。西には阪神も関心を示しているが、果たして……。
【埼玉西武】
・他球団移籍
1994 工藤公康→福岡ダイエー、石毛宏典→福岡ダイエー
1996 清原和博→巨人
2003 松井稼頭央→MLBメッツ
2005 豊田清→巨人
2007 和田一浩→中日
2010 土肥義弘→MLB挑戦、細川亨→福岡ソフトバンク
2011 帆足和幸→福岡ソフトバンク、ミンチェ→オリックス
2012 中島宏之→MLBアスレチックス
2013 涌井秀章→千葉ロッテ、片岡治大→巨人
2015 脇谷亮太→巨人
2016 岸孝之→東北楽天
2017 野上亮磨→巨人
・宣言残留
1994 渡辺久信、伊東勤、辻発彦、吉竹春樹
1995 佐々木誠、郭泰源
1996 笘篠誠治
1997 伊東勤
1998 潮崎哲也
2016 栗山巧
2018 中村剛也
【広島】
・他球団移籍
1994 川口和久→巨人
1999 江藤智→巨人
2002 金本知憲→阪神
2007 黒田博樹→MLBドジャース、新井貴浩→阪神
2008 高橋建→MLBブルージェイズ
2013 大竹寛→巨人
2015 木村昇吾→埼玉西武
【オリックス】
・他球団移籍
1993 石嶺和彦→阪神
1994 山沖之彦→阪神
1998 木田優夫→MLBタイガース
1999 星野伸之→阪神
2001 加藤伸一→近鉄、田口壮→MLBカージナルス
2012 寺原隼人→福岡ソフトバンク、日高剛→阪神
2016 糸井嘉男→阪神
2017 平野佳寿→MLBダイヤモンドバックス
・宣言残留
1995 星野伸之、福良淳一
1997 野田浩司
2006 的山哲也、日高剛、塩崎真
2010 後藤光尊
2014 金子千尋
(Full-Count編集部)
記事提供: