昨年に続き2位でレギュラーシーズンを終えた北海道日本ハム。「2025 パーソル クライマックスシリーズ パ」の熱戦が続くなか、「2025 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が迫ってきた。
未来のスターが指名されるドラフト会議。1年前の秋に指名された選手たちは、どのような2025シーズンを送ったか。今回は北海道日本ハムのルーキーから、柴田獅子選手と山縣秀選手をピックアップ。プロ1年目に一軍戦で見せた活躍を動画とともに振り返る。
柴田獅子が7月に一軍デビュー、山縣秀はシーズン終盤に打撃でも貢献
福岡大大濠高からドラフト1位で入団した柴田選手は、ファームで「投打二刀流」に挑戦した。初登板は4月20日、イースタン・リーグのオイシックス新潟戦。先発のマウンドに上がると、先頭打者から見逃し三振、見逃し三振、空振り三振。圧巻の投球で1イニングを3者凡退とした。
打者としては6月28日のイースタン・横浜DeNA戦でうれしい初アーチが飛び出す。経験豊富な山崎康晃投手の変化球を思い切りよくスイング。ライトスタンドへ豪快に放り込んだ。
7月には「レクザム フレッシュオールスターゲーム2025」に出場。イースタン・リーグ選抜の先発を任され、1回1安打1四球1奪三振無失点で大役を終えた。すると、7月26日に一軍初昇格。同日の千葉ロッテ戦のプロ初登板・初先発に抜てきされる。
1回表、先頭の藤原恭大選手を初球で打ち取ると、その後もストレートで押して3者凡退の滑り出し。2回表に山本大斗選手からプロ初三振を奪うと、続く西川史礁選手も空振り三振に仕留める。3回表も3者凡退とし、この日は降板。3回39球パーフェクトピッチングでデビュー戦を飾った。
プロ2試合目は8月23日の福岡ソフトバンク戦。6回から2番手で登板し、2イニングを無失点で抑えるも、3イニング目に入ると2死から3連打で1点を返されてしまった。それでも、ドラフト会議で自身を指名してくれた福岡ソフトバンク相手に力投し、初登板に続き印象を残した。9月も2試合に先発し、レギュラーシーズンを4試合、0勝0敗、0セーブ、1ホールド、1HP、防御率2.92で終えた。
山縣選手はドラフト5位で早稲田大学から入団。開幕一軍は逃したが、4月15日の千葉ロッテ戦でプロ初出場を果たす。4月18日・オリックス戦に「8番・セカンド」で初スタメン。九里亜蓮投手からショートへの内野安打でプロ初安打をもぎ取った。4月は8試合に出場し、月間打率.300(10打数3安打)とアピール。
5月13日・オリックス戦では山崎颯一郎投手からプロ初打点となる適時打。そして、6月4日・阪神戦で待望の一発が飛び出す。同点で迎えた4回裏、2死1塁の場面で門別啓人投手の球を鋭く振り抜き、プロ1号となる勝ち越し2ランをレフトスタンドへ突き刺した。
その一方で、5月と7月は月間打率1割台に低迷し、8月にはファームで調整する期間も。しかし、9月に入ると4試合連続で安打を記録。さらに9月9日、最優秀防御率のモイネロ投手から2打席連続本塁打を放ち、プロ入り初の3安打&最多3打点の活躍でエスコンフィールドを大いに沸かせた。
レギュラーシーズンは84試合、打率.232(185打数43安打)、3本塁打、11打点、3盗塁、OPS.561で終える。パーソル CS パにも初出場し、ファーストステージ第2戦でポストシーズン初安打を記録。ファイナルステージも第3戦にホームラン、第4戦には同点適時三塁打で勝利に貢献した。
早大時代、リーグ戦62試合で4失策という堅守ぶりをプロの世界でも発揮した。今季は57試合でショートの守備に就き、わずか1失策、セカンドでも28試合で1失策。広い守備範囲、難しい体勢でも正確な送球でアウトを積み上げ、ルーキーながら安定感は抜群だった。
文・菊地綾子
