ピンチを断ったのは「一番成長できた球」、丸刈りの気合いそのままの好リリーフ
3日のオリックス戦で7回途中から登板し、1回1/3を完璧に抑えた福岡ソフトバンクの加治屋蓮。7月24日以来の登板となったが、うれしい初お立ち台も経験した。
7月には失点がかさみ、22日に今季初黒星を喫した加治屋。3失点した24日の登板の翌日には「ここ最近の自分が不甲斐ないので一からやり直すつもりで」頭を7ミリの丸刈りにしていた。頭を丸めて以来初の登板は2死二塁というピンチの場面だった。
「長打だけは打たれたくないので、持ち味でもある真っ直ぐとフォークボールのコンビネーションでと考えていました。最後はインコースの真っ直ぐ。それが僕が一番成長できた球ですから」
強気の勝負で伏見寅威を二ゴロに仕留めた。
回跨ぎとなったがベンチに座ることなく、8回はベルペンからマウンドへと向かっていった。「ブルペンが近い球場ではそれを続けています。それがルーティンですから」と、いつもどおりの自分を貫いて1回1/3を4人で片づけ、9回の森唯斗へとバトンを渡した。
工藤公康監督によると「(登板間隔が)開きすぎかなというくらい開いていたので、今日はビハインドでもいかせるつもりだった」という。加治屋本人も「これだけ開いて不安もあった」と正直に語っていたが、結果的には丸刈りにした気合いそのまま好リリーフにつなげた。
初めてのお立ち台では緊張していたようで、受け答えも少ししどろもどろ。それでも「また立ちたいと思える景色でした。そこ(喋りの挽回)も含めて、また次に立てるように」と、最後は満面の笑顔を見せていた。
記事提供: