チーム状況がどうでも最高のパフォーマンスを。犬鷲が誇る頼もしき投打の外国人

パ・リーグ インサイト

2018.7.26(木) 16:59

東北楽天ゴールデンイーグルス・アマダー選手(C)PLM
東北楽天ゴールデンイーグルス・アマダー選手(C)PLM

後半戦開始後、5連勝を含む7勝1敗。パ・リーグ最下位の東北楽天が快進撃を見せている。

上位打線を担う「タナモギアイランド」や、ベテランの今江選手、藤田選手が攻守で存在感を見せているが、外国人選手2人の投打における貢献度の高さは特筆すべきだろう。

日本球界3年目のジャフェット・アマダー選手と2年目のフランク・ハーマン投手。昨季実績を残した両名であるだけにそれほど意外性はないが、それにしても頼もしい。

今月だけで10本塁打、OPS1.273

アマダー選手は1年目の2016年から「夏男」の傾向が見られ、8月に8本塁打、打率.293と打ちまくった。昨季も序盤こそ低空飛行を続けたが、7月、8月に11本塁打。シーズン23本塁打のうち16本塁打を、8月からの3カ月間で放ち、夏場に失速して優勝争いから脱落したチームで気を吐いた。

「夏男」ぶりは今季も変わらず、今月7月の成績は、13試合16安打10本塁打14打点、打率.314。OPS(出塁率+長打率)は1.273と、圧巻の数字を叩き出している。

ウィーラー選手を欠き、ペゲーロ選手も状態が上がらない中で奮闘を続けるアマダー選手。そろそろ仲のいいウィーラー選手とのじゃれ合いが恋しくなってくるが、たまにペゲーロ選手と行う「ジャンピングロータッチ(?)」も迫力満点だ。

2年目で球界最高峰のクローザーに

ハーマン投手は1年目の昨季も、56試合3勝1敗、33ホールド1セーブ、防御率2.72という好成績を残した。しかし、松井投手の不振により守護神の座に就いた今季の投球は、さらに凄みを増している。

ここまで34試合に登板し、1勝1敗11ホールド11セーブ、防御率1.09。自責点はわずか4点。17試合連続無失点中で、自責がついたのは2カ月前の5月25日が最後だ。現時点では、球界最高峰のクローザーといっても差し支えないだろう。

チームは借金14を背負い、5位のオリックスまで6ゲーム差。首位・埼玉西武までは14.5ゲーム差が開いている。2013年以来のリーグ優勝、日本一というよりは、ひとつでも上の順位に滑り込むことが現実的な目標となるだろう。

外国人選手は日本人選手と違い、来季チームに在籍しているかどうか不透明だ。在籍年数や成績の如何を問わず、突然の別れが訪れる可能性もある。しかしチーム状態がどうあっても、自身の役割を果たしてきたアマダー選手とハーマン投手の奮闘が、いつか優勝という形で報われることを願わずにはいられない。

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