さらなる飛躍に期待! 若獅子3選手のプロ2年目を振り返る

パ・リーグ インサイト

2024.2.6(火) 08:00

埼玉西武ライオンズ・古賀悠斗選手(左)隅田知一郎投手(中央)佐藤隼輔投手(右)【写真:球団提供】
埼玉西武ライオンズ・古賀悠斗選手(左)隅田知一郎投手(中央)佐藤隼輔投手(右)【写真:球団提供】

 2023年の埼玉西武は、投手陣を中心に若手の台頭が目立った。なかでも、プロ2年目のシーズンを戦った若獅子が大きな成長を遂げた。今季プロ3年目を迎える3選手について、昨季の活躍を振り返る。

隅田知一郎 狙うは念願の2桁勝利

【2023年成績】
22試合 9勝10敗 131回 128奪三振 防御率3.44 WHIP1.25


 1勝10敗と苦しんだルーキーイヤーを乗り越え、飛躍を遂げた隅田知一郎投手。昨季3登板目となった4月19日の福岡ソフトバンク戦で389日ぶりの勝利を挙げると、夏場にかけて尻上がりに調子を上げていった。

 8月9日の北海道日本ハム戦では、自己最多132球の熱投で自身初の完封勝利を達成すると、後半戦は最後まで先発ローテーションを守りきり、シーズン9勝をマークした。オフにはU-23日本代表に選出され、韓国戦で7回7奪三振無失点の快投を披露。今季は、昨季あと一歩及ばなかった2桁勝利を達成し、左のエースとしての立ち位置を築きたい。

佐藤隼輔 快速球で勝利の方程式の一角を担う

【2023年成績】
47試合 1勝2敗18ホールド 39.2回 27奪三振 防御率2.50 WHIP1.29


 中継ぎとして開幕一軍に名を連ねた佐藤隼輔投手は、7試合連続無失点と幸先の良いスタートを切る。シーズン初登板となった4月1日のオリックス戦では自己最速の155km/hを記録するなど、威力を増したストレートで打者を圧倒。前半戦は主に8回を任され、交流戦終了時点までに26試合に登板した。

 中でも4月18日の福岡ソフトバンク戦では、初めて9回に登板すると、1回無安打2奪三振無失点の快投を披露。夏場に2度一軍選手登録を抹消されたが、9月に再昇格、以降は7試合無失点でシーズンを終える。オフには日本代表として初の国際試合に出場すると、2四球などで満塁のピンチを背負いながらも、無失点で乗り切った。今季、中継ぎ陣の競争は激化必至だが、勝利の方程式の一角を勝ち取りたい。

古賀悠斗 進化した打撃で不動の正捕手へ

【2023年成績】
100試合 282打席52安打2本塁打20打点23四球 打率.218 出塁率.294 OPS.596

 し烈な正捕手争いの中で開幕一軍をつかんだ古賀悠斗選手だが、5月の月間打率が.098まで落ち込むなど、前半戦は打撃不振に苦しんだ。それでも夏場に入ると調子を上げ、7月9日のオリックス戦で1号ソロを放つと、翌日の福岡ソフトバンク戦では先制適時打をマーク。さらに8月は21試合で先発マスクを被り、月間打率.295をマークするなど、大車輪の活躍をみせた。

 守備面では、持ち前の強肩に磨きがかかり、盗塁阻止率は12球団トップの.412を記録。100試合に出場し、U-23日本代表にも選ばれるなど、充実した1年となった。今季は正捕手の座を確固たるものとし、扇の要としてチームを上位に導けるか。

文・河野桜己

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