パは5球団貯金、セが5球団借金で折り返し…12球団、前半戦の投打MVPは?

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2018.7.12(木) 21:05

ペナントレースも折り返し…12球団、前半戦の投打MVPは?【写真:荒川祐史】
ペナントレースも折り返し…12球団、前半戦の投打MVPは?【写真:荒川祐史】

セ・リーグは2位から6位まで、わずか3.5ゲーム差

プロ野球は11日、セ・パ4試合が行われ、前半戦の日程が終わった。7月13日には京セラドーム大阪で、同14日には熊本の藤崎台県営野球場でオールスターゲームが行われ、球宴に出場しない選手にとっては束の間の休息の時となる。

今季のプロ野球はセ・リーグ、パ・リーグともに連日順位が入れ替わる激戦が展開されている。セ・リーグは広島が首位に立ち、頭1つ抜け出しているものの2位以下は団子状態。2位の巨人から最下位の東京ヤクルトまで、わずか3.5ゲーム差しかない。

パ・リーグは開幕でスタートダッシュを決めた埼玉西武が、首位をキープ。福岡ソフトバンクが苦戦を強いられており、3位タイで折り返しを迎えることになった。首位の埼玉西武から5位の千葉ロッテまでは6.5ゲーム差。福岡ソフトバンク、オリックス、千葉ロッテはゲーム差なしとなっている。

各球団80試合前後を戦い、オールスターブレイクに入ったこのタイミングで、それぞれのチームの前半戦を支えた投打のMVPを選出してみた。まずはセ・リーグからだ。

広島は大瀬良がハーラートップの10勝、中日は外国人が活躍

【セ・リーグ】
○広島
投:大瀬良大地 15試合10勝4敗0S0H 2完投0完封12QS 2.55
打:丸佳浩 58試合188打数62安打17本塁打40打点 .330

投手はリーグ単独トップの10勝をマークしている大瀬良以外にいないだろう。先発ローテが固まりきらない中、大瀬良が次々に勝利を挙げ、首位快走に大きく貢献した。打者は丸。故障で約1か月の離脱があったが、それでいてリーグ4位の17本塁打は立派の一言だ。

○巨人
投:菅野智之 15試合9勝5敗0S0H 5完投3完封11QS 2.21
打:坂本勇人 81試合322打数107安打13本塁打56打点 打率.3322
 
なかなか広島との差を詰めることのできない巨人だが、その中で菅野はエースとして十二分な働きを見せた。リーグ2位タイの9勝、リーグトップの防御率2.21はさすが。5完投3完封と救援陣を助ける投球も光る。坂本は打率.332で前半戦を終え、リーグ首位打者に立っている。岡本も.297、16本塁打と活躍し、その活躍度は坂本に次ぐだろう。

○阪神
投:メッセンジャー 15試合9勝5敗0S0H 0完投0完封11QS 3.14
打:糸井嘉男 70試合249打数75安打10本塁打40打点 打率.301

先発ローテの柱メッセンジャーが投手のMVPだ。リーグ2位の9勝をマークし、15試合中11試合で6回以上自責点3以内のクオリティースタートも達成している。打のMVPは右腓骨骨折で離脱中の糸井。チーム唯一の打率3割超、2桁10本塁打を放っている。得点力不足にあえぐチーム事情にあり、糸井以外に候補はいないとも言えるだろう。

○横浜DeNA
投:東克樹 13試合6勝4敗0S0H 1完投1完封9QS 2.79
打:宮崎敏郎 78試合298打数95安打16本塁打42打点 打率.319

ルーキーの東が投手陣でのMVPか。一時は防御率トップに立つなど好投を続け、前半戦で6勝をマーク。終盤にややペースが落ちたものの、今永、濱口、ウィーランドといった面々が故障で不在の中、チームを支えた。打者は昨季の首位打者の宮崎が今年も活躍。.319の高打率だけでなく、リーグ5位の16本塁打を放ち、今季も打線の核になっている。

○中日
投:ガルシア 15試合9勝4敗0S0H 2完投2完封9QS 2.45
投:アルモンテ 81試合312打数95安打11本塁打50打点 打率.304

中日の投打のMVPはともに外国人だ。ガルシアは先発ローテの中心として9勝をマーク。防御率リーグトップを争い、大黒柱となっている。アルモンテは開幕から打ちまくり、首位打者や打点トップに立つなど、打線を牽引。中盤以降やや調子を落としたものの、打率.304、11本塁打、50打点の好成績をマークしている。13本塁打、53打点のビシエドとともに打線の核を担う。

○東京ヤクルト
投:石山泰稚 34試合2勝0敗13S6H 0完投0完封0QS 1.47
打:坂口智隆 74試合248打数80安打2本塁打20打点 打率.323

投のMVPは守護神の石山。シーズン開幕後に抑えを任されると、ここまで34試合に投げて13セーブをマークしている。交流戦最高勝率にも大きく貢献し、日本生命賞にも輝いた。打は坂口。首位打者を争う活躍を見せ、山田やバレンティンとともに打線に不可欠な存在となっている。

埼玉西武の秋山はシーズン200安打を超えるペースで安打量産中

【パ・リーグ】
○埼玉西武
投:菊池雄星 12試合8勝1敗0S0H 0完投0完封8QS 2.89
打:秋山翔吾 78試合325打数114安打13本塁打49打点 打率.351

パ・リーグ首位を走る埼玉西武は投手の菊池、打者の秋山を前半戦MVPに選んだ。菊池は左肩の故障で離脱があったものの、前半戦だけで8勝をマーク。さすがの安定感を見せている。秋山はリーグトップの.351を記録し、シーズン200安打ペースを上回る114安打。13本塁打、49打点とリードオフマンとして申し分のない成績。23本塁打、70打点の山川もいるが、1番・秋山の重要性を考えて選んだ。

○北海道日本ハム
投:上沢直之 14試合9勝1敗0S0H 3完投3完封10QS 2.22
打:近藤健介 65試合232打数81安打8本塁打42打点 打率.349
  
開幕前は苦戦を予想されていたが、埼玉西武と2.5ゲーム差の2位で折り返しを迎えた北海道日本ハム。投手MVPは9勝をマークした上沢。勝利数もさることながら、わずか1敗しかしておらず、14試合中10試合でクオリティースタートを達成している安定感は素晴らしい。マルティネスとともにローテの柱となっている。打者はチームで唯一3割を打つ近藤。故障による離脱はあったが、ここまで秋山に次ぐ.349と、さすがの高打率を残している。

○千葉ロッテ
投:ボルシンガー 13試合11勝1敗0S0H 2完投1完封10QS 2.16
打:中村奨吾 80試合310打数95安打3本塁打35打点 .306

千葉ロッテは新助っ人のボルシンガーが大活躍。13試合に先発してハーラートップの11勝。2勝目をマークしてから10試合勝ちっ放しの10連勝。防御率もリーグ2位の2.16となっている。千葉ロッテは石川も9勝3敗、防御率2.38と素晴らしい成績を収めているが、ボルシンガーが凄すぎる。打者は3番に入る中村が活躍。打率3割を超え、打線のキーマンとなっている。

○福岡ソフトバンク
投:石川柊太 17試合7勝5敗0S1H 0完投0完封8QS 3.50
打:柳田悠岐 76試合291打数101安打20本塁打58打点 打率.347

怪我人続出、苦戦が続く福岡ソフトバンクで前半戦、チームを支えたのは石川。中継ぎでシーズンをスタートさせたが、チーム事情からすぐに先発へ配置転換され、チームトップの7勝をマークした。石川がいなかったら、と思うとゾッとする。

中継ぎの加治屋も40試合に投げて2勝0敗15H、防御率2.70と奮闘し、救援陣を救った。打者は柳田しかいないだろう。打率リーグ3位の.347、同2位の20本塁打、同5位の58打点。他の中心打者が軒並み不振で、今季の福岡ソフトバンクは“柳田のチーム”と言っても過言ではない状況となっている。
 
○オリックス
投:アルバース 14試合9勝1敗0S0H 0完投0完封10QS 2.41
打:吉田正尚 80試合286打数89安打12本塁打48打点 打率.311

オリックスは新助っ人のアルバースが大黒柱の活躍。ここまでリーグ2位タイの9勝をマークし、防御率2.41、14試合中10試合でクオリティースタートを達成している。安定感抜群の投球を見せており、オリックス投手陣で欠かせぬ存在となっている。打者では吉田正。ロメロ、マレーロの助っ人砲が苦しむ中、打線を牽引。交流戦ではMVPに輝く活躍を見せた。

○東北楽天
投:岸孝之 14試合8勝1敗0S0H 3完投1完封12QS 1.85
打:今江年晶 70試合239打数69安打6本塁打34打点 打率.289

29勝49敗1分の借金20、梨田昌孝監督が辞任した東北楽天。そんなチームの中で、岸の奮闘が際立つ。14試合で8勝1敗と1人で7個の貯金を作り出し、防御率は両リーグの規定投球回到達者で唯一の1点台となる1.85をマークしている。打者では頼みの助っ人3人衆が揃って不振に陥る中で、ベテランの今江がチームトップの打率.289をマークしている。

記事提供:Full-Count

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