5月20日、21日に福岡PayPayドームで、福岡ソフトバンクホークス「ピンクフルデー2023」が開催された。
「タカガール♡デー」から名称を変え、誰でも楽しめるイベントへと進化し新たに始動する「ピンクフルデー」。新名称として初の開催となる今季、どのような盛り上がりを見せるのか……現地で見た「ピンクフルデー」をお伝えする。
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年齢性別関係なく“ピンク”を楽しめる日。色が織りなす非日常
ピンクフルデーの楽しみのひとつと言えば、来場者全員に配布されるピンクフルユニフォームを着て観戦をすること。
2020年のタカガール♡デーから男性を含む入場者全員にピンク色を基調としたユニフォームが配布されてはいたが、デザインやシルエットは女性をターゲットとし作られたものだった。しかし今季からは、ユニセックスで楽しめるサイズに変更。誰でも違和感なく着れるピンクのユニフォームはより多くの人の楽しみのひとつとなったのだ。
ドームに到着すると、女性ファンはもちろん男性ファンもほとんどが試合前からピンクフルユニフォームを着用し、イベントを楽しむ姿がそこに。
2006年に「女子高生デー」として女子高生をメインに、女性を対象としたイベントを開催。イベントは人気を博し、より幅広い層の女性にアプローチするため2014年に「タカガール♡デー」に名称を変更。イベントの人気・知名度はあがり続け、性別関係なく多くのファンが待ち望むホークスの一大イベントへと成長した。イベントの成長にあわせ、名称を「ピンクフルデー」へ変更した今季、“ピンク色を纏う非日常”を年齢性別関係なく楽しんでいるファンの姿は、イベントの進化を現す象徴のようだった。
またビジター応援に来たファンにもイベントを楽しんでもらう工夫がなされており、埼玉西武ライオンズファンにはビジター応援グッズとして、ライオンズデザインのピンクリボンバルーンが配布された。
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早期発見のきっかけに。15年目を迎えるホークスのピンクリボン運動啓発活動
ピンクフルデーでは、イベント限定グルメやグッズ、球場内がピンク色に様変わりする装飾など、同イベントでしか味わえないエンターテインメントが楽しめる一方、ホークスの選手はピンクリボンユニフォームを着用して試合に臨む。これは、乳がん検診の早期受診を啓発・推進する「ピンクリボン運動」の取り組みから、少しでも多くの人へ知ってもらい、受診や認知を高めるきっかけになって欲しいという思いで着用している。
また、イベント当日は、大階段下広場にて検診バスによる乳がん検診を実施。40歳以上の方なら観戦チケットの有無に関わらず誰でも気軽に受診することができる。
ホークスのピンクリボン運動への協力は2009年から。2008年に当時の2軍内野守備走塁コーチ・鳥越裕介さんが夫人を乳がんで亡くした。同じ思い、同じ苦しみを味わって欲しくないとの願いから、ピンクリボン運動への協力が始まった。
2018年より中村晃選手がその想いを引き継ぐ形で活動を開始し、中村選手はその一環として、自身の成績(1安打につき10,000 円)に連動して寄付活動を行っている。
イベント2日目の5月21日、中村選手は3安打1打点の活躍でチームの勝利に貢献。ヒーローインタビューでは、
「僕自身の6年目の活動になりますが、乳がんで苦しむ人、亡くなる人が1人でも少なくなってほしいと思い、早期発見の活動をしています。まだ検診に行っていない人は今日を機に検診に行ってください」と、呼びかけると
「検診を呼びかけるために、こうしてお立ち台に神様があげてくれたのかなと思うのでぜひみなさんよろしくお願いします」とメッセージを送り、スタンドのファンは大きな拍手で応えた。
スタンド、塁ベース、ネクストバッターサークル、ベンチ、審判ユニフォーム…ピンク色に染まった非日常の空間のなかで野球観戦ができるのは、唯一ピンクフルデー開催時の PayPayドームだけ。その場所にいるだけでワクワクするような、ピンク色が織りなす高揚感をぜひ一度体験してほしい。
文・池田紗里
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